パソコン内に記録したファイルの書き込みや削除を繰り返すと、ファイルの配置が分割されて不連続になる「断片化」が発生します。断片化が進めば記憶装置の利用効率が悪くなり、パソコンの速度低下などが起きる恐れがあるでしょう。断片化したファイルは、修復が可能です。
本記事では、ファイルが断片化する原因やファイルを修復する方法を紹介します。ファイルの断片化を防ぐポイントも解説するので、日常的にパソコンを使用する方は参考にしてください。
断片化とは?
断片化とは別名「フラグメンテーション」といい、ハードディスクをはじめとするストレージにファイルの書き込みや消去を繰り返していると起こる現象です。ストレージは、もともと大きな空き容量が連続して存在しています。しかし、ファイルの消去や書き込みを繰り返していくうちに、大きな空き容量がなくなってしまいます。
その結果、ファイルがバラバラに断片化されて記録されるようになるのです。断片化は、ストレージのほかメモリでも起こります。
断片化するとストレージの利用効率が悪くなり、パソコンの動作が遅くなるなどの不具合が起こる可能性があります。長年使っているパソコンの動作が遅くなるケースは珍しくありません。その原因の一つは断片化の可能性があります。

ファイルが断片化する原因とは何か?
ファイルが断片化する大きな原因は、ファイルの追加や削除、更新を繰り返すことです。パソコンを使っていると、どうしてもファイルの追加や削除、更新は必要です。
そのため、長年使っているパソコンほどファイルが断片化しやすい傾向があります。ファイルの断片化が進むと、破損して開けなくなる恐れもあるでしょう。
断片化により開けないファイルを修復する2つの方法
断片化の状態によっては、ファイルが破損して開けなくなる場合があります。ここでは、断片化によって開けないファイルを修復する方法を2つ紹介します。
方法1:ディスクデフラグでファイルの断片化を解消する
ディスクデフラグとは、パソコンのストレージ内で断片化したファイルを再配置して整理する方法です。HDDの場合は定期的にデフラグが必要ですが、SSDでは一般的にデフラグは推奨されていません。デフラグは手動でも、1週間おき、1か月おきなどの期間を決めて実行することもできます。
HDDにファイルを記録したり削除したりしている場合は、最低でも1か月に1度はデフラグを行うとファイルの断片化を防いだり、断片化したファイルを修正することができるでしょう。
ステップ1:デフラグツールを開く
Windowsキーを押し、「デフラグ」と入力して検索します。表示された「ドライブのデフラグと最適化」をクリックしてツールを起動します。
ステップ2:対象のドライブを選択
デフラグを行いたいドライブ(通常は「C:」ドライブ)を選択します。選択後、「ドライブの分析」ボタンをクリックし、断片化の状態を確認します。

ステップ3:デフラグを実行
断片化の状態を確認した後、「最適化」ボタンをクリックします。デフラグが開始されるので、完了するまで待ちます。
ステップ4:デフラグの進捗確認
デフラグの進行状況は画面に表示されます。処理時間は断片化の程度やディスク容量によって異なりますが、通常は数分から数十分で完了します。
ステップ5:完了後の確認
デフラグが終了すると、「断片化率」が低下していることを確認できます。必要に応じて、他のドライブについても同様の操作を繰り返してください。
方法2:ファイル修復ツールで断片化したデータを簡単に修復する
ファイル修復ツールは、断片化や破損したファイルを迅速かつ確実に修復できる便利なソフトです。デフラグでは解決できない場合でも、4DDiG File Repairなら高度な技術でファイルを復元可能です。
無料版もありますが、有料版では断片化以外の破損原因にも対応し、幅広いファイル形式をサポートします。大切なデータを守るため、信頼できる修復ツールを準備しておくのがおすすめです。簡単な操作で高い修復率を実現する4DDiG File Repairをぜひ試してみてください。
4DDiG File Repairを起動します。左側のメニューバーの「ファイルの修復」タブをクリックします。次に、「ファイル修復」を選択します。
「ファイルを追加する」ボタンをクリックし、破損したファイルを追加します。
「すべてを修復」ボタンをクリックすると、プログラムは自動的にファイルを修復します。
ファイルの修復が完了すると、修復されたファイルをプレビューして、指定した場所に保存できます。
上記の操作でファイル修復に失敗した場合は、「高度な修復」機能を選択して、より深い修復を行うことも可能です。
ファイルの断片化を防ぐための効果的なヒント
ファイルの断片化を防ぐためには、いくつかの方法があります。ここでは、ファイルの断片化による破損を防ぐために、普段から注意しておきたいことを紹介しますので、参考にしてください。
ヒント1:ハードディスクの使用容量を70%以下に抑える
ハードディスクをはじめとするストレージの使用容量は70%以下に押さえましょう。70%以上になると連続した大きな空き容量が少なくなり、断片化しやすくなります。ハードディスクの容量は定期的にチェックしておきましょう。特に、大きなファイルを複数保存する際は注意してください。
ヒント2:大容量のファイルを削除または別のディスクに移す
イラスト・動画・解像度の高い写真など大容量のファイルは不要になった時点で速やかに削除するか、外付けの別のディスクに移しましょう。特に、動画など大きなファイルを複数保存し続けたい場合は、外付けのHDDなどを複数用意しておくとファイルを長持ちできます。
ヒント3:SSDを使う
SSDは、フラッシュメモリ「NAND」に、ページ単位でデータを書き込んでいく方式のストレージです。残っているデータを消してから書き込む性質があるため、基本的にデフラグは必要ありません。また、SSDは書き込みできる回数に上限があり、上限に達するとSSDが寿命を迎えます。それでも、HDDよりも断片化は起こりにくいのでおすすめです。
最後に
HDDやメモリはファイルの書き込みや削除を繰り返していると、ファイルが断片化してやがて破損につながる可能性があります。断片化によってファイルが破損した場合、4DDiG File Repairを利用して修復を試みましょう。 4DDiG File Repairは、あらゆる理由で破損したソフトを修復できるソフトです。断片化によって破損したファイルも修復できるので、ぜひ利用してみてください。