2026年3月11日(日本時間)、MicrosoftはWindows 11向けの月例セキュリティ更新プログラム「KB5079473」の配信を開始しました。今回のWindowsアップデートは、セキュリティパッチの適用にとどまらず、Emoji 16.0の正式対応やタスクバーへのインターネット速度テスト機能追加など、日常的な使い勝手を向上させる新機能が数多く盛り込まれています。
本記事では、KB5079473の基本情報・新機能・改善点・報告されている不具合、そしてアップデート後にデータが消えた・開けなくなった場合の対処法まで、2026年3月時点の最新情報をもとに詳しくまとめています。「Windowsアップデートを適用すべきか迷っている」「KB5079473のインストールエラーが出た」という方も、ぜひ参考にしてみてください。
KB5079473とは?
基本情報
KB5079473は、Windows 11 Version 24H2および25H2を対象とした2026年3月の月例更新プログラム(Bリリース)です。主にシステムの脆弱性を修正するセキュリティパッチが含まれており、OSのビルド番号が更新されます。システムの安全性を維持するために、原則として適用が推奨される重要なアップデートです。
この更新プログラムを適用すると、OSビルド番号は以下のように変わります。
- Windowsバージョン
- 更新後のビルド番号
- アーキテクチャ
- ファイルサイズ(目安)
- Windows 11 25H2
- 26200.8037
- x64
- 約4,523 MB
- Windows 11 25H2
- 26200.8037
- arm64
- 約4,308 MB
- Windows 11 24H2
- 26100.8037
- x64
- 約4,523 MB
- Windows 11 24H2
- 26100.8037
- arm64
- 約4,308 MB
今回のPatch Tuesday全体では、Windows・Microsoft Office・Azure・SQL Server・.NETなど幅広い製品にまたがって計83件の脆弱性が修正されています。内訳は緊急(Critical)が8件、重要(Important)が75件です。今回は悪用が確認された(ゼロデイ攻撃が実際に起きた)脆弱性の報告はありませんが、パッチ公開前に情報が一般に出回っていたゼロデイが2件含まれています。
インストール方法
KB5079473は以下の3つの方法でインストールできます。
Windows Update経由(推奨):「設定」→「Windows Update」→「更新プログラムの確認」をクリックします。「2026-03 Security Update (KB5079473)」が表示されたら「今すぐダウンロードしてインストール」を選択します。インストール後、システムの再起動が必要です。
Microsoft Update Catalog経由:複数台のPCを管理している場合や、Windows Updateでエラーが発生する場合は、Microsoft Update Catalogから直接インストーラー(.msuファイル)をダウンロードして手動でインストールする方法があります。
メディア作成ツール(上書きインストール):KB5079473のインストールエラーが繰り返し発生する場合の最終手段として、メディア作成ツールを使った上書きインストールが有効です。個人ファイル・アプリ・設定を保持したままOSを修復できます。
KB5079473のファイルサイズは約4.5GBと大容量です。ストレージの空き容量が少ない環境や回線速度が低い環境では、ダウンロードとインストールにかなりの時間がかかる場合があります。事前に不要なファイルを削除してディスク容量を確保しておくことをおすすめします。
KB5079473の新機能・改善点
KB5079473には、セキュリティ修正に加えて、日常的な利便性を大きく高める新機能・改善点が数多く含まれています。なお、一部の機能はMicrosoftが段階的に展開しているため、同じビルドでも表示されるタイミングに差が生じる場合があります。
① Emoji 16.0が絵文字パネルに正式対応
Windows 11はEmoji 16.0の表示自体には以前から対応していましたが、「Win + .(ピリオド)」で開く絵文字パネルには新絵文字が表示されないという中途半端な状態が続いていました。KB5079473でようやく絵文字パネルから直接Emoji 16.0の絵文字を検索・挿入できるようになりました。シャベル・指紋・葉のない木など、各カテゴリから厳選された新しい絵文字が追加されています。
なお、2月のプレビュー版(KB5077241)で先行導入されていた機能ですが、今回のPatch Tuesdayですべてのユーザーへの正式展開となります。
② タスクバーからインターネット速度テスト
タスクバーのネットワークアイコン周辺に「速度テストを実行」ショートカットが新たに追加されました。以下の場所からアクセスできます。
- Wi-Fiクイック設定パネル
- モバイル回線のクイック設定パネル
- タスクトレイのネットワークアイコンを右クリック
クリックするとデフォルトブラウザが起動し、Bing上でOokla提供のSpeedtestが開きます。Wi-Fi・有線・モバイル回線いずれの接続速度も計測できます。ブラウザを別途開く手間が省けるため、気軽に回線速度を確認したい場合に便利な機能です。
③ Sysmonが標準搭載
セキュリティ分野の大きな強化として、システム監視ツール「Sysmon(System Monitor)」がWindowsにネイティブ統合されました。Sysmonはバックグラウンドのプロセス起動やネットワーク接続などのシステムイベントをキャプチャし、Windowsイベントログに記録するツールです。マルウェア調査やセキュリティ監査の現場で広く使われているツールが、今回からオプション機能として標準搭載されました。
これまではMicrosoftのSysinternalsスイートから手動でダウンロード・設定する必要がありましたが、KB5079473以降はOSに同梱されるため、管理者が必要に応じて即座に有効化できます。
Sysmonはデフォルトでオフになっています。有効にするには「設定」→「システム」→「オプション機能」→「Windowsのその他の機能」→「Sysmon」から有効化するか、PowerShellで「Dism /Online /Enable-Feature /FeatureName:Sysmon」を実行します。Sysinternalsから手動でSysmonをインストール済みの場合は、組み込みバージョンを有効にする前にアンインストールが必要です。
④ Quick Machine Recovery、Proでも自動有効化
起動できなくなったPCをリモートから自動修復する機能「Quick Machine Recovery(クイックマシンリカバリ)」が、Windows Pro環境でも自動的に有効化されるようになりました。これまではWindows Home向けを中心に提供されていましたが、KB5079473からドメイン非参加かつ企業MDMで管理されていないWindows Pro端末でも自動的に有効になります。
なお、企業・ドメイン参加環境では引き続きデフォルトオフのままで、IT管理者が明示的に有効化しない限り動作しません。個人でProエディションを使っているユーザーにとっては嬉しい変更です。
⑤ Windowsバックアップが企業環境に対応
Windowsバックアップの初回サインイン時の自動復元機能が、企業環境(Organizations向けWindows Backup)にも対応しました。新しいデバイスに初めてサインインした際に、ユーザーの設定やMicrosoft Storeアプリを自動的に復元します。対象となる環境は以下のとおりです。
- Microsoft Entra ハイブリッド参加デバイス:オンプレミスのActive DirectoryとMicrosoft Entra IDの両方に参加しているデバイスが対象です。
- Microsoft Entra 参加デバイス:クラウドのみの構成でMicrosoft Entra IDに参加しているデバイスが対象です。
PC入れ替えや社内での機器移行時に設定の再構成が大幅に省力化され、IT管理者の負担軽減が期待できます。
⑥ WebP形式の壁紙対応
デスクトップ壁紙の設定で、WebP形式の画像ファイルが正式にサポートされるようになりました。これまでJPEGやPNGなどの形式に限られていた壁紙設定が、ファイルサイズが小さく高品質なWebP形式にも対応したことで、より幅広い画像をそのまま壁紙として利用できるようになります。
⑦ タスクバー検索の改善
タスクバーの検索ボックスに関する使い勝手が改善されました。複数のドライブや「PC(このPC)」全体を横断して検索する際のファイルエクスプローラーの検索の信頼性が向上しており、これまで表示されなかったファイルが正しく検索結果に表示されるようになります。ファイルを見つけられず困っていたユーザーにとっては、実用的な改善点です。
⑧ ウィジェット設定のフルページ化
ウィジェットボードの設定画面が従来のフライアウト形式からフルページ表示に刷新されました。設定項目が見やすくなり、ウィジェットのカスタマイズ操作がより直感的に行えるようになっています。また、セキュアブート証明書の更新プログラムを自動受信できるデバイスの範囲も今回の更新で拡大されており、2026年6月に失効予定の旧証明書から新しい証明書への移行が着実に進められています。
KB5079473に報告されている不具合
2026年3月11日時点において、Microsoftは既知の問題を公式に報告していません。リリース直後のため、今後ユーザーからの報告が増える可能性はありますが、現時点ではMicrosoft側も「既知の問題はない」と説明しています。
ただし、コミュニティや掲示板では以下のようなユーザー報告が寄せられています。
- スタートメニューの表示不具合:刷新された新しいスタートメニューにおいて、インストールしたアプリがスタートメニューに登録されない、またはアンインストールしたアプリがメニューから消えない場合があります。この不具合はスタートメニューにフォルダを作成するアプリでのみ発生します。PCを再起動するか、タスクマネージャーから「エクスプローラー(explorer.exe)」を再起動することで解消される場合があります。
- KB5079473のインストールエラー:ストレージの空き容量不足や、Windows Updateのキャッシュ破損が原因でインストールが失敗・途中で止まる場合があります。SoftwareDistributionフォルダのキャッシュをクリアするか、Microsoft Update Catalogから手動でインストールパッケージをダウンロードする方法が有効です。
- Windowsアップデートが進まない・終わらない:ウイルス対策ソフトや一部の周辺機器(USB機器など)がインストールの妨げになっているケースがあります。ウイルス対策ソフトを一時的に無効にするか、不要なUSBデバイスを取り外した状態で再度インストールを試みてください。
- ダークモードの一部表示崩れ:一部のアプリでダークモード適用時にUI要素の表示が崩れるという報告があります。アプリ側のアップデートで修正されることが多いため、各アプリを最新バージョンにアップデートしてください。
KB5079473の適用後にデータが消失・開けない場合の対処法
Windowsアップデートの適用後に「ファイルが見つからない」「フォルダが開けない」「デスクトップのデータが消えた」といったトラブルに見舞われた場合、まず以下の基本的な対処を試してみましょう。
- ゴミ箱から復元する:アップデートの影響でファイルがゴミ箱に移動している場合があります。ゴミ箱を開いて対象ファイルがないか確認してください。
- OneDriveのバックアップを確認する:OneDriveで同期しているフォルダのファイルであれば、OneDriveのウェブサイトやアプリから以前のバージョンを復元できる場合があります。
- ファイル履歴から復元する:Windowsの「ファイル履歴」機能でバックアップを設定していた場合、「設定」→「更新とセキュリティ」→「バックアップ」から過去のバージョンのファイルを復元できます。
- 以前のバージョンを確認する:ファイルやフォルダを右クリックして「以前のバージョンの復元」を選択すると、システム保護ポイントが存在する場合に以前の状態に戻せることがあります。
上記の方法で解決しない場合や、バックアップを取っていなかった場合には、専門のデータ復元ソフトウェアの利用を検討してください。
Tenorshare 4DDiGでデータを復元する
Windowsアップデート後のデータ消失には、Tenorshare 4DDiGが効果的です。4DDiGはWindowsのほぼあらゆるシナリオに対応した高機能なデータ復元ソフトで、アップデートによって消えたファイル・フォルダをわずか3ステップで復元できます。
4DDiGを使ったデータ復元の手順は以下のとおりです。
Tenorshare 4DDiG を起動し、消えたファイルが存在するハードディスクやパーティションを選択し、スキャンします。
しばらく待つと、消してしまったファイルが表示されます。復元前に、写真、ビデオ、音楽、ドキュメントなどのファイルをダブルクリックすることによりプレビューが可能です。
復元したいファイルを選択し、保存場所を選択します。例えばOneDriveまたはGoogle Driveなどのクラウドディスクに保存することを検討してください。
保存パスを元の場所を選択すれば、データが上書きして復元できない恐れがあります。
まとめ
2026年3月のWindowsアップデート「KB5079473」は、Windows 11 24H2および25H2を対象とした月例セキュリティ更新プログラムです。計83件の脆弱性を修正するセキュリティパッチとしての重要性に加え、Emoji 16.0の絵文字パネル正式対応・タスクバーからのインターネット速度テスト・Sysmonの標準搭載・Quick Machine RecoveryのPro対応など、実用的な新機能も多数含まれています。
現時点(2026年3月11日)では、Microsoftが公式に発表しているKB5079473の不具合はありませんが、スタートメニューの表示不具合やインストールエラーなど、一部のユーザーから不具合の報告が届いています。セキュリティリスクの観点から、インストールを意図的に遅らせるメリットはほとんどないため、できるだけ早めに適用することをおすすめします。
また、Windowsアップデートの前後には、重要なファイルのバックアップを必ず取っておきましょう。万が一アップデート後にデータが消えた・開けなくなったという場合は、Tenorshare 4DDiGを使えば、消えたファイルを高い確率で復元できます。バックアップがなくても諦めずに、まずは4DDiGのスキャンを試してみてください。
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