質問
「Windows11の要件を満たしていて、何度か出てきていたのですが、その時はもし使用しているアプリが不具合を起こすと困る時期だったので、見送っていました。そろそろアップデートしたいと思ったのですが、いくら更新をしても出てきません。」
ーYahoo知恵袋
Windows 11の最新バージョンである25H2がリリースされ、多くのユーザーがアップグレードを試みています。しかし、システム要件を満たしているはずなのに、なぜかWindows 11 25H2にアップグレードできないという問題に直面している方も少なくありません。本記事では、Windows 11 25H2へのアップグレードができない主な原因と、その具体的な対処法について詳しく解説します。
Windows 11 25H2は、セキュリティ強化やAI機能の拡張など、多くの新機能を搭載した重要なアップデートです。アップグレードに失敗すると、これらの新機能を利用できないだけでなく、セキュリティ面でも不安が残ります。特に、Windows 10のサポート終了が2025年10月14日に迫っている中、早めの対応が求められています。
Windows 11 25H2の要件を満たしているのにインストールができないのはなぜ?
システム要件を満たしているにもかかわらず、Windows 11 25H2へのアップグレードが失敗する原因はいくつかあります。ここでは、最も一般的な4つの原因について詳しく見ていきましょう。
1.システムファイルが破損している
Windows Updateのコンポーネントや、OSのシステムファイルそのものが破損している場合、アップデートの処理が正常に進まず、失敗を繰り返す原因となります。一時ファイルやキャッシュの破損も、アップデートエラーを引き起こすことがあります。
2.セキュアブートが無効になっている
Windows 11では、セキュアブートが有効化されていることが必須要件となっています。セキュアブートは、PCの起動時に信頼できるソフトウェアのみが実行されることを保証するセキュリティ機能です。
一部のPCでは、デフォルトでセキュアブートが無効になっている場合や、BIOS設定の変更によって無効化されていることがあります。また、CSM(Compatibility Support Module)が有効になっていると、レガシーBIOSモードでの起動が優先され、セキュアブートが使用できない状態になります。
セキュアブートが無効の状態では、Windows 11 25H2へのアップグレードが開始されても、途中でシステム要件チェックに引っかかり、インストールが中断されてしまいます。
3.セキュリティソフトウェア・ドライバーの干渉
サードパーティ製のセキュリティソフトウェアや古いドライバーが、アップグレードプロセスを妨げることがあります。特に、ネットワークアダプタやSSDのドライバーとの互換性問題は、Windows 11 25H2で多く報告されています。
セキュリティソフトウェアは、システムの変更を監視し保護する役割がありますが、Windows 11 25H2へのアップグレード時には、正当なシステム変更を脅威として誤検知し、ブロックしてしまうことがあります。また、古いバージョンのドライバーが新しいOSと互換性がない場合、デバイスが認識されなくなったり、ブルースクリーンエラーが発生したりする可能性があります。
4.ストレージの空き容量不足
Windows 11へのアップグレードやインストールには、一時ファイルや更新プログラムのダウンロード・展開のために十分なストレージの空き容量が必要です。一般的に64GB以上の空き容量が推奨されており、容量が不足していると、Windows 11への強制アップデートが失敗する可能性があります。
Windows 11 25H2アップデートできない問題の対処法
ここからは、Windows 11 25H2へのアップグレードができない問題を解決するための具体的な対処法をご紹介します。これらの方法を順番に試していくことで、多くの問題を解決できます。
1.セキュリティソフトの一時停止
インストールされているセキュリティソフトウェアが、アップデートプロセスを「不審な動作」とみなし、ブロックしている可能性があります。一時的にセキュリティソフトを無効にする、またはアンインストールしてから、再度アップデートを試みてください。
2.ディスククリーンアップ
ストレージの空き容量不足が原因でアップグレードに失敗している場合は、ディスククリーンアップを実行して不要なファイルを削除しましょう。
Windowsの検索ボックスに「ディスククリーンアップ」と入力し、ツールを起動します。
クリーンアップするドライブとして「C:」を選択し、「OK」をクリックします。
「システムファイルのクリーンアップ」ボタンをクリックします。
削除するファイルの種類にチェックを入れます。以下の項目を選択することをおすすめします。
- 一時ファイル:不要な一時ファイルを削除できます
- ダウンロードされたプログラムファイル:古いActiveXコントロールなどを削除します
- Windows Updateのクリーンアップ:古い更新プログラムのファイルを削除します
- 以前のWindowsのインストール:以前のバージョンのWindowsファイルを削除します(注意が必要)
「OK」をクリックし、ファイルの削除を確認します。
さらに、設定アプリの「システム」→「ストレージ」から「一時ファイル」を選択し、不要なファイルを削除することもできます。この方法では、より詳細なファイルの種類を選択して削除できます。
3.Media Creation ToolまたはISOファイルを用いたアップグレード
Windows Updateからのアップグレードに失敗する場合は、MicrosoftのMedia Creation ToolまたはISOファイルを使用して直接アップグレードを行う方法が効果的です。
Media Creation Toolを使用する方法
Microsoft公式のWindows 11ダウンロードページにアクセスします。
「Windows 11インストールメディアを作成する」セクションから「今すぐダウンロード」をクリックします。
ダウンロードしたMedia Creation Toolを実行します。
ライセンス条項に同意し、「このPCを今すぐアップグレードする」を選択します。
画面の指示に従ってアップグレードを完了させます。
ISOファイルを使用する方法
同じくMicrosoft公式ページから「Windows 11ディスクイメージ(ISO)をダウンロードする」セクションを選択します。
「Windows 11(multi-edition ISO)」を選択し、ダウンロードボタンをクリックします。
ダウンロードしたISOファイルをダブルクリックしてマウントします。
マウントされたドライブ内の「setup.exe」を実行します。
「セットアップでの更新プログラムのダウンロード方法の変更」で「今は実行しない」を選択します(重要)。
画面の指示に従ってアップグレードを進めます。
ISOファイルを使用する方法では、「更新プログラム、ドライバー、オプション機能をダウンロードする」を選択すると、システム要件チェックが再度実行され、アップグレードが失敗する可能性があります。必ず「今は実行しない」を選択してください。
セキュアブートを有効にする
セキュアブートが無効になっている場合は、BIOS/UEFI設定で有効化する必要があります。以下の手順で設定を変更できます。
PCを再起動し、起動時にBIOS/UEFI設定画面に入ります。通常は、F2、F10、DEL、Escキーのいずれかを連打することでアクセスできます(メーカーによって異なります)。
BIOS/UEFIメニュー内で「Security(セキュリティ)」または「Boot(起動)」タブに移動します。
「Secure Boot(セキュアブート)」の設定を探します。
セキュアブートが「Disabled(無効)」になっている場合は、「Enabled(有効)」に変更します。
設定を保存してBIOSを終了します(通常はF10キーで保存して終了できます)。
PCが再起動したら、Windows 11 25H2へのアップグレードを再度試行します。
BIOS設定を変更する際は、誤った操作がシステムの起動に深刻な影響を与える可能性があります。変更前に現在の設定を記録しておくことをおすすめします。
セキュアブートが有効化できない場合は、CSM(Compatibility Support Module)を無効にする必要がある場合があります。CSMが有効になっていると、レガシーBIOSモードで動作するため、セキュアブートと競合します。
Windows 11 25H2の不具合による消えたデータの復元方法
Windows 11 25H2へのアップグレード中や失敗時に、大切なデータが消えてしまうことがあります。また、アップグレード後のシステム不具合により、ファイルにアクセスできなくなる場合もあります。このような状況では、専門のデータ復元ソフトを使用することで、失われたデータを取り戻すことができます。
Tenorshare 4DDiGは、Windows 11 25H2のアップグレード中に失われたデータを簡単かつ効果的に復元できる強力なデータ復元ソフトです。この種の専門的なソフトウェアは、システムエラーやアップデート失敗によってアクセス不能になったファイルでも、高い確率で回復を目指すことができます。
Tenorshare 4DDiG を起動し、削除したファイルが存在するハードディスクやパーティションを選択し、スキャンします。
しばらく待つと、消してしまったファイルが表示されます。復元前に、写真、ビデオ、ムービー、オーディオ、音楽、ドキュメントなどのファイルをダブルクリックすることによりプレビューが可能です。
復元したいファイルを選択し、保存場所を選択します。例えばOneDriveまたはGoogle Driveなどのクラウドディスクに保存することを検討してください。
保存パスを元の場所を選択すれば、データが上書きして復元できない恐れがあります。
まとめ
Windows 11 25H2へのアップグレードが要件を満たしているのにできない問題は、「システムファイルの破損」「セキュアブートの無効化」「セキュリティソフトやドライバーの干渉」「ストレージ容量不足」など、ハードウェア要件以外の様々な原因で起こり得ます。
これらの問題に対しては、セキュリティソフトの一時停止、ディスククリーンアップ、Media Creation ToolやISOファイルを使用した直接アップグレード、セキュアブートの有効化など、具体的な対処法を実施することで解決できます。手順に従って一つずつ試していけば、多くの場合、Windows 11 25H2へのアップグレードを成功させることができるでしょう。
しかし、アップデートプロセスはPCに大きな負荷をかけるため、予期せぬトラブルでデータが消えてしまうこともあります。万一のデータ消失に備え、事前にバックアップを取るのが最善ですが、もしデータが失われてしまった場合は、Tenorshare 4DDiGのような専門のデータ復元ソフトが、大切なデータを救出するための有力な手段となります。