2026年6月9日(現地時間)、MicrosoftはWindows 11のバージョン24H2および25H2を対象とした最新の累積更新プログラムである「KB5094126」をリリースしました。この2026年6月のWindows Updateは、セキュリティの脆弱性修正やパフォーマンス向上、カメラの複数アプリ同時利用サポートなどの新機能を含む重要なマンスリー品質更新プログラム(Bリリース)です。
しかし、毎月の恒例となっているように、今回のアップデートでも一部のユーザー環境において様々なトラブルやエラーが報告されています。本記事では、現在までに判明しているKB5094126に関する不具合情報、インストールエラーの状況、およびその対策について詳しくまとめます。
KB5094126とは?2026年6月Windows Updateの概要
KB5094126は、2026年6月9日(米国時間)にリリースされたWindows 11向けの月例累積更新プログラムです。Windows 11 バージョン 24H2(OSビルド 26100.8655)およびバージョン 25H2(OSビルド 26200.8655)の両方に適用される共通のアップデートとなっています。「Windows Update」や「Windows Updateカタログ」から入手・適用が可能です。
対象OSバージョンとビルド番号
KB5094126が適用される対象バージョンと適用後のビルド番号は以下の通りです。なお、バージョン 25H2と24H2はOSコアが共通のため、パッチの内容も同一です。
| Windowsバージョン | KB番号 | 適用後ビルド番号 |
|---|---|---|
| Windows 11 バージョン 25H2 | KB5094126 | 26200.8655 |
| Windows 11 バージョン 24H2 | KB5094126 | 26100.8655 |
| Windows 11 バージョン 23H2 | KB5093998 | 22631.7219 |
| Windows 10 バージョン 22H2 | KB5094127 | 19045.7417 |
| Windows Server 2025 | KB5094125 | 26100.32995 |
修正された脆弱性の件数と深刻度
2026年6月のWindows Updateでは、CVE番号ベースで合計208件という過去最多の脆弱性が新たに対処されています。このうち深刻度が最高の「Critical(緊急)」と評価された脆弱性は38件にのぼり、OS本体・Microsoft Office・Exchange・Copilot・Azureなど幅広い製品に影響します。また、Microsoft Defenderの特権昇格の脆弱性(CVE-2026-41091)については、すでに悪用が実際に確認されており、早急な対処が必要です。
KB5094126で追加・改善された新機能
セキュリティ修正に加え、KB5094126(バージョン 25H2/24H2向け)には5月のプレビューパッチで先行公開されていた以下の機能改善が含まれています。
- 共有オーディオ(Shared Audio)機能:1台のPCから2人が同時に同じオーディオを楽しめます。
- タスクマネージャーのNPU対応強化:NPU使用率や専用メモリを確認可能に。
- マルチアプリカメラ機能:複数のアプリが同時にカメラへアクセス可能。
KB5094126の不具合・既知の問題
KB5094126の適用後に確認されている不具合・既知の問題について解説します。Microsoftの公式サポートページおよびコミュニティで報告されている情報をもとにまとめています。
【新規追加】ファイルエクスプローラーからOneDriveにアクセスできない不具合
KB5094126をインストールした一部のPC環境において、ファイルエクスプローラー経由でOneDriveフォルダにアクセスできなくなる現象が発生しています。(※Dropboxでも同様の現象が報告されています)
【新規追加】『ごみ箱』が壊れ、ファイル名が文字化け・暗号化される不具合
KB5094126(およびWindows 10のKB5094127)を適用すると、システム内のごみ箱フォルダ($Recycle.Bin)の構造が破損するバグが確認されています。
ファイルエクスプローラーから$Recycle.Binを開くと本来の「ごみ箱」アイコンが消え、代わりに『S-1-5-21~』といった謎のフォルダーが表示されます。その中身を確認すると、過去に削除したファイル名やフォルダ名がすべてランダムな英数字(文字化け状態)に書き換わってしまいます。この状態のファイルをデスクトップ等にコピーしても元のファイル名には戻りません。
BitLocker回復キーの入力を求められる問題(23H2)
Windows 11 バージョン 23H2環境において、特定のBitLocker設定を持つデバイスで更新後にBitLocker回復キーの入力を求められる場合がある問題が報告されています。具体的には以下の条件に該当するデバイスが影響を受けます。
- ①条件1:OSドライブでBitLockerが有効になっている。
- ②条件2:グループポリシー「ネイティブ UEFI ファームウェア構成用の TPM プラットフォーム検証プロファイルの構成」が設定されており、検証プロファイルにPCR7が含まれている。
- ③確認方法:システム情報(msinfo32.exe)でセキュアブート状態のPCR7バインディングが「不可能(Not Possible)」と表示されている。
Officeアプリで確認されている不具合
KB5094126本体とは直接関係ないものの、2026年6月のWindows Update適用前後に関連して、Microsoft 365アプリ(Office)でいくつかの既知の問題が確認されています。
| アプリ | 状態 | 概要 |
|---|---|---|
| Outlook | 調査中 | グループ作成時に「サーバーに接続できません」エラーが発生する場合あり。回避策:Outlook on the Webまたは新しいOutlookを使用する。 |
| Outlook | 調査中 | カレンダーの会議を更新すると「メッセージが変更されているため操作できません」等のエラーが表示される場合あり。 |
| Word | 調査中 | テンプレート(.dot/.dotm)を使用したメールマージ実行時にWordがクラッシュする場合あり(バージョン2603以降)。 |
| Word | 修正済 | EUDC文字がスペース文字として表示される問題。バージョン 2606(Build 20110.20000)で修正済み。 |
| PowerPoint | 調査中 | 32bitアプリでは秘密度ラベルの自動適用・推奨機能が利用できない(US英語環境を除く)。 |
KB5094126のインストールエラーへの対処法
KB5094126のインストール中にエラーが発生したり、更新が途中で失敗・ロールバックしてしまう場合は、以下の対処法を順番に試してみてください。
EFIシステムパーティションの空き容量を確保する
エラーコード「0x800f0922」でインストールが失敗する場合、EFIシステムパーティション(ESP)の空き容量不足が原因である可能性があります。ESPの空き容量が10MB以下になっていると、更新プログラムの適用に失敗することがあります。
スタートメニューを右クリックし、「ディスクの管理」を開きます。EFIシステムパーティションの現在のサイズと使用状況を確認してください。
管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、以下のコマンドを順に入力してESPをマウントします。
mountvol X: /SエクスプローラーまたはコマンドラインでX:ドライブ(ESPのマウントポイント)内の不要なファイルを確認し、古いブートエントリなどを削除して空き容量を確保します(最低でも100MB以上の空きを確保することを推奨します)。
作業完了後、ESPのマウントを解除し、再度Windows Updateを実行してKB5094126の適用を試みてください。
Windows Updateトラブルシューターを実行する
0x800f0922以外のエラーコードが表示される場合や、原因が不明なインストールエラーには、まずWindows Updateのトラブル シューティングを実行することをおすすめします。
「設定」→「システム」→「トラブルシューティング」→「その他のトラブルシューティング」の順に開きます。
「Windows Update」の項目にある「実行」ボタンをクリックします。
トラブルシューターが問題を検出して修正を試みます。完了後、PCを再起動してから再度Windows Updateを実行してください。
Microsoft Updateカタログから手動でインストールする
Windows Updateから自動でのインストールがうまくいかない場合は、Microsoft Update カタログから更新プログラムを直接ダウンロードして手動インストールする方法が有効です。
Microsoft Updateカタログにアクセスし、検索欄に「KB5094126」と入力して検索します。
自分のOSのビット数(x64など)に合ったパッケージを選択し、「ダウンロード」ボタンをクリックします。
ダウンロードした.msuファイルをダブルクリックして実行し、画面の指示に従ってインストールを進めます。
インストールが完了したらPCを再起動してください。設定→Windows Updateで更新プログラムが「最新の状態です」と表示されれば成功です。
SFCスキャンおよびDISMコマンドで修復する
Windowsシステムファイルの破損が原因でKB5094126のインストールが失敗している場合は、SFC(システムファイルチェッカー)とDISMコマンドによる修復が効果的です。
スタートメニューで「cmd」と検索し、コマンドプロンプトを「管理者として実行」で起動します。
以下のコマンドを実行してシステムファイルの整合性をチェック・修復します。完了までしばらくかかる場合があります。
sfc /scannowSFCスキャン完了後、続けて以下のDISMコマンドを実行してWindowsイメージを修復します。
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth両方のコマンドが完了したらPCを再起動し、再度Windows Updateを実行してKB5094126の適用を試みてください。
Windows Update不具合によるOneDrive・ごみ箱のデータトラブルを解決する方法
「KB5094126の不具合でOneDrive内のファイルが同期されず消えてしまった」「ごみ箱のフォルダ構造が壊れてしまい、必要なデータが文字化けして取り出せなくなった」といった深刻なデータ消失トラブルに直面した場合、データ復元ソフト「Tenorshare 4DDiG」を使用することで、安全かつ確実にデータを復元できます。
Tenorshare 4DDiGは、Windows Updateのバグによって引き起こされた特殊なフォルダ破損や、同期エラーによる消失データ、ごみ箱から消えたデータの復元に完全対応しています。
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Tenorshare 4DDiG をダウンロードして開きます。メインインターフェースに「Cloud Drive」機能を選択し、OneDriveを選択します。
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OneDriveのアカウントを認証するため、OneDriveからログインしてください。Cloud Driveにログインすると、4DDiGはドライブを即座にスキャンして、OneDriveから紛失したデータを検出します。写真、ビデオ、ドキュメントなど、さまざまなファイルをプレビューできます。
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対象ファイルを特定した後、プレビューしてコンピューター上の任意の場所に復元します。
注意:
※データの上書きを防ぐため、元の保存場所とは異なるドライブを保存先に選ぶことを推奨します。
注目すべき高CVSSスコアの脆弱性
2026年6月のWindows Updateでは、CVSSスコアが9.0を超える特に深刻な脆弱性が複数含まれています。KB5094126を適用することでこれらの脆弱性が修正されるため、セキュリティの観点からも早期適用が強く推奨されます。
| CVE番号 | 脆弱性タイトル | 深刻度 | CVSSスコア | 概要 |
|---|---|---|---|---|
| CVE-2026-44815 | DHCPクライアントサービスのリモートコード実行 | 緊急 | 9.8 | 攻撃者がネットワーク上に偽のDHCPサーバーを設置し、DHCPクライアントに任意のコードを実行させる可能性あり。 |
| CVE-2026-45657 | Windowsカーネルのリモートコード実行 | 緊急 | 9.8 | 特別に細工されたネットワークトラフィックを送信することで、ログインなしにシステムレベルの権限でコードを実行できる可能性あり。 |
| CVE-2026-47291 | HTTP.sysのリモートコード実行 | 緊急 | 9.8 | 悪用可能性が高いと評価。MaxRequestBytesレジストリ値が65534バイトを超えて設定されている場合に影響あり(既定値利用時は問題なし)。 |
| CVE-2026-42904 | Windows TCP/IPの特権昇格 | 重要 | 9.6 | LAN内の攻撃者がSYSTEM特権を獲得できる可能性あり。 |
| CVE-2026-45602 | Windows DHCPの改ざん | 重要 | 9.1 | 認証された攻撃者がDHCPサーバーへの特細工パケットを通じてDHCP関連情報を改ざんできる可能性あり。 |
まとめ
本記事では、2026年6月の月例更新プログラムであるKB5094126について、概要・新機能・不具合情報・インストールエラーへの対処法を詳しく解説しました。
KB5094126は重要なセキュリティ修正を多数含んでいます。既知の不具合については現在Microsoftが対応中のものもありますが、セキュリティリスクを考慮すると早めの適用が望ましいです。インストールエラーが続く場合は本記事の対処法をお試しいただき、それでも解決しない場合はMicrosoftサポートへのお問い合わせをご検討ください。また、アップデートによる不具合で大切なファイルが閲覧できなくなったり、誤ってデータを消失してしまった場合は、無理にシステムをいじらず、安全にデータを救出できる「Tenorshare 4DDiG」をぜひお試しください。
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