Windowsの起動に欠かせない「EFIシステムパーティション」は、通常操作では見えない特殊領域です。しかし、MBRからGPTへの変換後やSSDへのクローン後に容量不足が発生し、起動エラーや更新失敗の原因となることがあります。本記事では、EFIシステムパーティションを安全に拡張する方法を初心者でも分かりやすく解説します。
EFIシステムパーティションとは
EFIシステムパーティション(EFI System Partition/ESP)は、UEFIブートに必要なファイルを保存する領域で、通常は100〜300MBのサイズで作成されます。
このパーティションはWindowsの起動に必須であり、ブートローダー(bootmgfw.efi)や各種起動ファイルを保持し、UEFIモードでOSを読み込むための入口として機能します。
EFIシステムパーティションを拡張する必要があるケース
MBRからGPTへ変換後に容量不足
MBR と GPT変換により新たにEFIパーティションが作成される際、最小サイズの100MBで作成されることがあります。 しかしWindows11や最新のUEFIシステムでは、EFIシステムパーティションの推奨サイズが大きくなり、更新エラー「0x800f0922」などが発生する場合があります。
SSDクローン後のブートエラー
HDDからSSDへクローンした際、EFIパーティションの位置やサイズが適切にコピーされないことがあります。 EFIシステムパーティションの容量不足やパーティション位置のズレによって、PCが起動しないトラブルにつながります。
ディスク管理で操作できない問題
Windowsの「ディスクの管理」では、EFIパーティションは
- サイズ変更不可
- 移動不可
- 削除不可
といった制限があります。そのため、Windows10などの標準機能だけではEFIシステムパーティションの拡張は基本的にできません。
Windows標準機能だけでEFIシステムパーティションを拡張できるのか?
結論として、Windows標準機能だけではEFIパーティションを拡張することはほぼ不可能です。
理由は以下の通りです:
- EFIパーティションは「ディスクの管理」でサイズ変更ができない
- 回復パーティションやMSRが隣接しており移動できない
- 未割り当て領域を隣接させることができない
- コマンドでもEFIサイズ変更は基本的に不可
EFIシステムパーティション拡張方法
以下では、EFIパーティションを安全に拡張する2つの方法を解説します。
方法1. 4DDiG Partition Managerを使用してEFIシステムパーティションを拡張
最も手軽で安全にEFIシステムパーティションを拡張したい場合は、4DDiG Partition Managerを利用する方法が最適です。通常、EFIパーティションはシステムによって保護されており、ユーザーが直接操作することは難しく、誤った操作は起動不可などのリスクを伴います。
しかし4DDiG Partition Managerなら、パーティションの移動・縮小・拡張といった複雑な作業も、直感的なGUI操作で誰でも簡単に実行できます。専門知識がなくても安全に扱える点が大きなメリットです。
安全なダウンロード
-
4DDiG Partition Managerをダウンロードして起動します。左側の「パーティション管理」を選択します。次に、拡張するパーティションを右クリックし、「拡張/縮小」を選択します。
-
選択したパーティションの右側の境界線を右にドラッグするか、左側の境界線を左にドラッグしてサイズを拡張します。または、空き領域を取得する隣接するパーティションまたは未割り当て領域を選択し、その境界を右または左にドラッグして、ターゲットパーティションの空き領域を解放することもできます。 調整が終了したら、[OK] をクリックして、メイン ウィンドウに戻ります。
-
保留中の操作がタスクリストに追加されます。 「タスクを実行」をクリックし、「OK」を選択します。
-
追加するスペースの容量によっては、パーティションの拡張プロセスが完了するまでに時間がかかります。データの損失や破損を防ぐため、プロセスが完了するまでプログラムを閉じないでください。パーティションが正常に拡張されたら、「OK」をクリックします。
方法2. コマンドラインでEFIシステムパーティションを拡張
EFIシステムパーティションを拡張するコマンド操作もありますが、実質的には「再作成」が中心となるため、中級〜上級者向けとなります。 誤操作するとWindowsが起動しなくなるため十分な注意が必要です。
管理者としてコマンドプロンプトを開く
-
「reagentc /disable」コマンドで WinREを無効化し、「diskpart」コマンドでディスク操作ツールを起動させます。
-
以下のコマンドを順番に入れてEFIパーティションを削除させます。
「list disk 」 「select disk 0 list partition select partition X (※XはEFIの番号)」 「 delete partition override」
-
「create partition efi size=500 format fs=fat32」コマンドでEFIパーティションを再作成してフォーマット 500MB(推奨サイズ)で作成し、FAT32形式で初期化します。
-
「 bcdboot C:\Windows /s X: /f UEFI (※Xは割り当てられたドライブ文字) exit reagentc /enable」コマンドでブートファイルの登録と終了させ、 Windowsの起動ファイルを新しいパーティションに書き込みます。
この方法は危険性が高く、通常は推奨されません。安全性を重視する場合は4DDiG Partition Managerを使用しましょう。
まとめ
EFIシステムパーティションの容量不足は、Windowsアップデート失敗や起動エラーの原因となる重要な問題です。Windows標準機能では拡張ができないため、初心者でも最も安全で簡単に操作できる4DDiG Partition Managerを利用するのが最適なのでEFIシステムパーティション拡張の際は一度使ってみてください。
安全なダウンロード
よくある質問
1. EFIシステムパーティションの推奨サイズは?
一般的に 300〜500MB以上 が推奨です。Windows 11では特に容量不足が起こりやすいため、500MB以上に拡張しておくと安心です。
2. EFIシステムパーティションがないのはなぜですか?
- Legacy(BIOS)モードでWindowsがインストールされている
- MBRディスクのまま使用している
- パーティションが壊れて非表示になっている
などが原因です。MBRからGPTへ変換を行う際は4DDiG Partition Managerを利用すると安全です。
3. EFIパーティションを消したらどうすればいいですか?
EFIパーティションを削除するとWindowsは起動できません。 4DDiG Partition Managerには、削除したパーティションの復元機能があるため、誤って消してしまった場合でも復旧可能です。
ChatGPT
Perplexity
Grok