「動画をコピーしようとしたのに、途中で止まってしまう」「コピーした動画が再生できない」という人のために、その原因や解決方法をご紹介します。動画のコピーに関するトラブルは、接続不良やストレージの状態、さらには動画形式の不一致など、さまざまな原因で発生します。
本記事では、動画コピーの際に発生する問題の原因を詳しく解説するとともに、再生できない場合の対処法を具体的にご紹介します。動画のコピーでお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
動画ファイルのコピーが途中で止まる原因
動画ファイルをパソコンにコピーする際、最後までコピーができず途中で止まることがあります。このセクションでは、その主な原因について説明します。
原因1:転送中の接続不良
USBケーブルの不良や接続部分の接触不良が原因で、動画ファイルの転送が途中で止まる場合があります。また、ネットワーク経由での転送では、接続が不安定になるとエラーが発生することもあります。
原因2:デバイスのストレージ容量不足
コピー先のデバイス(パソコンや外部ストレージ)の空き容量が不足していると、動画ファイルが書き込めずに転送が途中で止まってしまいます。特に、大容量の動画ファイルでは容量不足になりやすいため注意が必要です。
原因3:ストレージデバイスの不良セクタ
コピー元またはコピー先のストレージデバイスに不良セクタがあると、ファイルの移動やコピーが途中で失敗することがあります。不良セクタとは、HDDやSSDなどでデータを正常に読み書きできなくなった領域のことです。経年劣化やソフトウエアのエラーなどで不良セクタが発生することがあり、データの読み取りや書き込みができない原因になります。
動画ファイルをPCにコピー後、再生できない場合の対処法
ここではコピーした動画が再生できない場合の解決方法を具体的に5つ解説します。
対処法1:動画修復ツールを使用する
コピーした動画が開けない場合、ファイルが破損している可能性があります。動画修復ツールを使うと、破損したファイルを修復して再生できる状態に戻せます。このツールは、開けない動画だけでなく、画面乱れや音声歪みの修復にも対応しています。動画のトラブルを解決したい方におすすめのソフトです。
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4DDiG File Repairを起動します。左側のメニューバーの「ファイルの修復」タブをクリックします。次に、「動画修復」を選択し、その下にある「動画を追加」ボタンをクリックします。
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「動画を追加する」ボタンをクリックし、破損した動画を追加します。
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「すべてを修復」ボタンをクリックすると、プログラムは自動的に動画を修復します。
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動画の修復が完了すると、修復された動画をプレビューして、指定した場所に保存できます。
上記の操作でファイル修復に失敗した場合は、「高度な修復」機能を選択して、より深い修復を行うことも可能です。
対処法2:ストレージデバイスの接続状態を確認する
接続不良が原因でファイルが正しく転送されていないと、動画が再生できません。外付けHDDであればUSBケーブル、NASならネットワークの状態を確認し、正常に接続されているか確かめましょう。ネットワークの接続状況は、「設定」の「ネットワークとインターネット」から確認できます。
対処法3:動画ファイルの形式を確認する
動画プレイヤーは、対応する動画のファイル形式が決まっており、それ以外の形式の動画ファイルは再生できません。動画が再生できないときは、その動画がインストールしているプレイヤーに対応した動画形式か確認しておきましょう。
動画の形式は拡張子(ファイル名の最後の「.」以下の部分)でわかります。拡張子が表示されていない場合は、右クリックしてプロパティ画面から確認できます。
また、よく使われる動画の形式と拡張子は以下の通りです。
- 拡張子
- フォーマット
- 特徴
- 対応用途
- .mp4
- MPEG-4
- ほとんどのデバイスやプラットフォームでサポートされる汎用性の高い形式
- YouTube、スマホ、PC、テレビ
- .avi
- AVI
- 比較的古い形式で、画質が良いがファイルサイズが大きい
- 古いPCなど
- .wmv
- Windows Media
- Microsoftが開発。高圧縮率でファイルサイズが小さい
- Windows PC
- .mkv
- Matroska
- オープンソースで柔軟性が高い
- PC、ストリーミングメディア
- .webm
- WebM
- Googleが開発した形式で、ウェブでのストリーミングに最適化されている
- YouTube、ウェブサイト
対処法4:他のメディアプレイヤーを試す
普段利用しているプレイヤーでは再生できない動画でも、他のプレイヤーを使用すれば再生できることがあります。おすすめの動画再生用プレイヤーには以下のようなものがあります。
- VLC Media Player:対応フォーマットが非常に多い完全無料のプレイヤー
- KMPlayer:カスタマイズ性が魅力の動画プレイヤー
- GOM Player:シンプルさと使いやすさで人気のプレイヤー
対処法5:CHKDSKコマンドでコピー先デバイスをチェックする
ストレージの不良セクタやファイルシステムエラーが原因で動画が再生できない場合、CHKDSKコマンドで修復を試みるのが有効です。ただし、修復に失敗するとストレージ状態が悪化する可能性があるため、バックアップを取ってから実行しましょう。また、大容量のストレージでは修復に時間がかかることがあるので、予定がない時に実行することをおすすめします。CHKDSKコマンドでの修復手順は次の通りです。
タスクバーの検索窓で「cmd」と検索し、コマンドプロンプトを管理者権限で立ち上げます。
コマンドプロンプトで「chkdsk [ドライブ文字] /r」を実行してください。「ドライブ文字」とは、ストレージを識別する文字で、たとえばCドライブであれば「c:」とします。
使用中のドライブを修復しようとすると、再起動時にチェックするかどうかの確認メッセージが表示されます。この場合は「y」と入力してからエンターキーを押し、パソコンを再起動してください。
最後に
動画ファイルのコピーが途中で止まってしまった場合や、コピーした動画が再生できない場合の原因と解決方法をご紹介しました。動画ファイルのコピーや再生で問題が発生する場合、その原因は接続不良やストレージ容量、不良セクタ、動画形式の不一致などさまざまです。
本記事でご紹介した対処法を試してみれば、スムーズに動画を利用できるようになるでしょう。また、ファイルが壊れているようなら「4DDiG File Repair」を利用すれば、動画ファイルを修復して元通り見られるようになるでしょう。