エクセルファイルの復元ができないときの対処法を解説

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カテゴリ:オフィス復元|更新日:2025-12-12 10:20:56

月末の売上集計ファイル、年度末の予算管理表、プロジェクトの進捗管理シート------エクセルに保存された業務データは、日々の仕事を支える生命線ともいえる存在です。

そのため手間をかけて作成したファイルほど、消えたときのダメージは大きいもの。実際に予期せぬトラブルは誰にでも起こりえます。

本記事ではエクセルが復元できないという状況に陥ったとき、何が原因で復元できないのか、そしてどうすれば消えたファイルを取り戻せるのかを解説していきます。

エクセルで消えたファイルは復元できる?

結論から言えば、消えたエクセルファイルの多くは何らかの方法で復元できる可能性があります。ただし状況によって適切なアプローチは異なるため、まずは以下の表でご自身のケースを確認してみてください。

Excel 2010以降であれば自動回復機能が標準で有効になっているケースがほとんどです。また、削除したエクセルファイルがなぜかゴミ箱にないという状況でも、完全に消失したわけではなくストレージ上にデータの痕跡が残っていることは珍しくありません。

重要なのはデータが消えたことに気づいた時点で、該当ドライブへの新規書き込みを極力避けることです。特にSSDの場合はTRIM機能によってデータ領域が早期に解放されやすいため、素早い対応が復元成功率を左右します。

Excelファイルが復元できない主な原因

標準的な復元方法を試しても上手くいかない場合、いくつかの原因が考えられます。ここでは復元を阻む代表的な5つの原因を詳しく見ていきましょう。

「以前のバージョン」が存在しない

Windowsのファイル履歴機能や復元ポイントが有効になっていない場合、「以前のバージョン」タブを開いても何も表示されません。

Windows 11では初期設定でファイル履歴がオフになっていることが多く、社内のIT部門がグループポリシーで無効化しているケースもあります。ファイルを右クリックして「プロパティ」>「以前のバージョン」タブを開き、「利用可能な以前のバージョンはありません」と表示された場合は、別の方法を検討する必要があります。

No Previous Version

自動保存・回復機能が無効

エクセルを保存せずに終了して困っている方の多くは、この設定が無効になっていたケースです。

Excelのオプション画面(「ファイル」>「オプション」>「保存」)で、「次の間隔で自動回復用データを保存する」のチェックが外れていると、未保存のまま終了したファイルを復元する術がなくなります。

Set Save Excel Interval

クラウド上でバージョン履歴が残っていない

OneDriveやSharePointに保存しているファイルであれば、通常はバージョン履歴から以前の状態を復元できます。しかし、組織の設定でバージョン履歴の保持期間が短く設定されていたり、ストレージ容量の制限によって古い履歴が自動削除されている場合があります。

削除後に上書きが発生した

ハードディスクやSSD上でファイルを削除しても、データ自体はすぐには消えません。ただし削除後に新しいファイルを保存すると、その領域に上書きが発生して復元が困難になります。

Cドライブ直下の作業フォルダで削除した場合は特に注意が必要です。

ストレージデバイスの故障

物理的なセクタ不良やSSDのコントローラ障害など、ストレージ自体に問題がある場合は、ソフトウェアによる復元が難しくなります。

異音がする、認識が不安定になるといった症状がある場合は、無理にアクセスを続けるとかえって状況を悪化させる恐れがあります。

エクセルファイルが復元できないときの対処法

標準機能ではエクセルファイルを復元できないと分かった場合でも、まだ諦める必要はありません。ここからは、より踏み込んだ対処法を紹介します。

対処法① 復元ソフトの利用

通常の方法で復元できないエクセルファイルには、専用のデータ復元ソフトが有効です。なかでもTenorshare 4DDiGは、Excelファイル(.xlsx、.xls)を含む2,000種類以上のファイル形式に対応し、99%という高い復元成功率を誇ります。

操作も非常にシンプルで、復元したいドライブを選択してスキャンを実行し、表示されたファイルを選んで復元するという3ステップで完了します。

また、最初は無料版で試してみることをおすすめします。Windows版は最大2GBまで無料で復元可能です。

実際の使い方は次のとおりです。

エクセル復元

安全なダウンロード

エクセル復元

安全なダウンロード

  • Tenorshare 4DDiG を起動し、削除したエクセルファイルが存在するハードディスクやパーティションを選択し、スキャンします。

    ハードディスクをスキャン
  • しばらく待つと、消してしまったエクセルファイルが表示されます。復元前に、Excel、Word、PDFなどのファイルをダブルクリックすることによりプレビューが可能です。

    ファイルをプレビュー
  • 復元したいエクセルファイルを選択し、保存場所を選択します。例えばOneDriveまたはGoogle Driveなどのクラウドディスクに保存することを検討してください。

    ファイルを復元
注意:

保存パスを元の場所を選択すれば、データが上書きして復元できない恐れがあります。

対処法② 業者に依頼

ストレージデバイス自体が物理的に故障している場合や、4DDiGでスキャンしてもエクセルファイルが見つからない場合は、専門のデータ復旧業者への依頼を検討してください。

業者選びのポイントとしては、初期診断が無料かどうか、成功報酬型かどうか、ISO27001などの情報セキュリティ認証を取得しているかどうかを確認するとよいでしょう。費用は高額になりがちですので、まずは複数社に相談してそれぞれを比較してから依頼先を決めることをお勧めします。

よくある質問

エクセルファイルの復元に関して、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。

Excelで過去の状態に戻す方法はありますか?

OneDriveやSharePoint上のファイルであれば、ファイルを開いた状態で「ファイル」>「情報」>「バージョン履歴」から過去の状態を確認できます。ローカルファイルの場合は、ファイルを右クリックして「プロパティ」>「以前のバージョン」タブから復元可能です。

Excelのバックアップはどこにある?

Excelの自動回復ファイルは、デフォルトでは以下の場所に保存されます。

C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Microsoft\Excel\

また、一時ファイルは以下のフォルダにも保存されることがあります。

C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Temp\

保存先が不明のExcelファイルはどうやって探す?

Excelの「ファイル」>「最近使ったアイテム」を確認すると、直近で編集したファイルの保存場所がわかります。また、エクスプローラーの検索機能で「.xlsx」と入力してドライブ全体を検索する方法も有効です。

まとめ

エクセルファイルが復元できない状況に陥っても、原因を正しく特定し、適切な対処法を選択すればデータを取り戻せる可能性は十分にあります。

Windowsの機能では解決できない状況でも、Tenorshare 4DDiGを使えばストレージ上に残るデータの痕跡から復元を試みることができます。

データは失われてからでは遅いですが、復元の手段を知っていれば、最悪の事態を回避できる可能性が高まります。本記事が皆様の大切なデータを守る一助となれば幸いです。

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安全なダウンロード

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原田 凪沙 (編集者)

データ回復、Windows および Mac 関連の問題に関する執筆を専門としており、多くの人々にコンピュータの問題に対する効果的な解決策を提供してきました。

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