エクセルでファイルを編集していて、気づかないうちに前回分を上書き保存してしまい、冷や汗をかいた...などの話はよく聞かれます。そんなとき、エクセルを保存前の状態に戻すために情報を探すことになるかと思います。
そこで本記事では、バージョン履歴や「以前のバージョン」機能など、Excelファイル復元に役立ついくつかの仕組みを解説します。またイザというときのデータ復元ツールTenorshare 4DDiGについても合わせてご紹介します。
エクセルファイルを保存前の状態に戻す方法
ここでは、比較的よく使う順番で「今すぐ試せる」5つの方法を並べています。
方法1.元に戻す機能で前の状態に戻す
ご存知かとは思いますが念のため。
エクセルをまだ閉じていないなら、いちばんシンプルなのがツールバー左上の「元に戻す」ボタン(くるっと矢印のアイコン)です。 このボタンを何度か押せば、直前の操作から順番に取り消されるため、保存直前の状態まで戻すことができる場合があります。
手順のイメージは次の通りです。
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対象のエクセルファイルを開いたままにする(閉じてしまっていたらこの方法は不可)
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クイックアクセスツールバーの左側にある「元に戻す」アイコンをクリック
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取り消したいところまで、必要に応じて複数回クリック
方法2.Ctrl+Zキーで取り消す
マウスよりキーボード派なら、ショートカットキーの[Ctrl]+[Z]で同じ「元に戻す」機能を呼び出せます。編集のたびに無意識でCtrl+S(上書き保存)を押す人も多いですが、その直後ならCtrl+Zで保存前の状態に一段階戻せる可能性があります。
エクセルを閉じていないことを確認
キーボードで[Ctrl]キーを押しながら[Z]キーを1回押します
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必要に応じて複数回押し、誤って変更した直前のバージョンまで戻します
方法3.バージョン履歴から復元
エクセルファイルをOneDriveやSharePointに保存している場合、「バージョン履歴」が役立ちます。バージョン履歴を開くと、保存のたびに記録された過去の状態が一覧で表示されます。そしてそこから過去の履歴を復元できます。
一般的な流れは次のようになります。
Excelで該当ファイルを開き、「ファイル」>「情報」を選択
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「バージョン履歴」または「ドキュメントの管理」からバージョン履歴画面を開く
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日付・時刻ごとに並んだ履歴の中から目的の時点を選び、「開く」あるいは「復元」をクリック
過去の履歴からの復元はいつまで可能かという点について、実際にはOneDrive/SharePoint側のバージョン数や保持ポリシーに依存し、「何日まで」と一律には決まっていません。
方法4.バックアップファイルから復元
Excel側の「バックアップを作成する」設定を有効にしておくと、同じフォルダーに拡張子「.xlk」のバックアップファイルが自動生成されます。
設定の流れは次のイメージになります。
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「名前をつけてファイルを保存」>「その他のオプション」を選択
「ツール」をクリックして「全般オプション」を選択
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「バックアップファイルを作成する」にチェックを入れて「OK」をクリック
ここで生成されたxlkファイルはエクセルで開くことが可能です。
方法5.ファイル履歴機能を活用する
Windows 10/11 の「ファイル履歴」や「以前のバージョン」タブを有効にしている場合、エクスプローラーから過去の状態を戻すことができます。
操作イメージは次の通りです。
Excelファイルを右クリックし、[プロパティ]を開きます
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「以前のバージョン」タブを選択し、表示されている日付・時刻のスナップショットから目的のものを選びます
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「復元」または「コピー」をクリックして、元の場所か別フォルダーに復元
エクセルの以前のバージョンがない場合の対処法
ここまでのどの方法も使えない場合、ファイル履歴や復元ポイントがそもそも設定されていない可能性が高いです。次にご紹介するソフトでエクセルファイルを戻すことができるかもしれません。
方法:データ復元ソフトを利用する
専用のデータ復元ソフトTenorshare 4DDiGでドライブ全体をスキャンし、上書き前のExcelファイルの痕跡を探す方法です。
このソフトはWindows 11/10 などのPCだけでなく、外付けHDDやUSBメモリからもWord・Excelを含む2000種類以上のファイル形式を復元できるよう設計されています。
まずは無料で試したい場合は、Windowsなら最大2GB、Macなら最大500MBまで復元できる無料版をこちら(Tenorshare 4DDiG 無料版)からダウンロードすれば、料金をかけずに実際のスキャン精度を確認できます。
実際の操作手順は次のとおりです。
Tenorshare 4DDiG を起動し、削除したエクセルファイルが存在するハードディスクやパーティションを選択し、スキャンします。
しばらく待つと、消してしまったエクセルファイルが表示されます。復元前に、Excel、Word、PDFなどのファイルをダブルクリックすることによりプレビューが可能です。
復元したいエクセルファイルを選択し、保存場所を選択します。例えばOneDriveまたはGoogle Driveなどのクラウドディスクに保存することを検討してください。
保存パスを元の場所を選択すれば、データが上書きして復元できない恐れがあります。
万が一に備えて設定しておこう
対処法があるとは言え、そもそも取り返しのつかない事態になることも避けたいところです。
重要な文書作成時は、こまめに保存
大きな見積書や決算資料など、やり直しが効かないエクセルファイルを扱うときは、数分おきに保存する習慣を付けておくと被害を最小限にしやすくなります。さらにファイル名に日付や版数(_v1、_v2など)を含めて別名保存していくと、簡易的なバージョン管理になります。
クラウドを活用し、自動バックアップを設定
Microsoft 365を利用している環境なら、作業中のExcelブックはOneDriveやSharePoint上に保存しておくと、バージョン履歴機能が自動的に過去の状態を蓄積してくれます。社内ルールとしてクラウド保存を推奨する組織も多いです。
組織として文書管理のルールを決める
部署単位・プロジェクト単位で「どこに保存するか」「誰がバージョンを確定するか」というルールを決めておきましょう。同じファイルを複数人が編集する場面での上書きトラブルを減らしやすくなり、ヒューマンエラーからのリカバリー体制としてはかなり堅牢になります。
よくある質問
実際に起こり得る疑問を、ここまでの内容と絡めながら簡潔に整理しておきます。
上書きを解除するにはどうすればいいですか?
Excel自体に「上書きを解除する」専用ボタンはなく、実際には[元に戻す]ボタンやCtrl+Z、バージョン履歴、バックアップ、Windowsの「以前のバージョン」機能などを組み合わせて上書き前の状態に戻す形になります。
上書き保存したはずのデータが消えてしまいました。どうすればいい?
エクスプローラーの検索でファイル名や拡張子を広範囲に探してみるのがよいでしょう。 それでも見つからず、自動回復ファイルや「以前のバージョン」にも現れない場合、Tenorshare 4DDiGなどを用いて削除済みの領域からデータを探す必要があります。
まとめ
エクセルを間違えて上書き保存してしまった場合でも、まだブックを閉じていなければさまざまな方法でエクセルを保存前の状態に戻す余地が残されています。
ExcelやWindowsの機能でダメなら、Tenorshare 4DDiGのようなデータ復元ソフトを使いましょう。過去の履歴復元の仕組みと合わせて4DDiGを常備しておけば、ファイルトラブルに振り回される時間は確実に減らせるはずです。
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