エクセル(Microsoft Excel)は、業務・個人利用に関わらずさまざまな場面で活用されている表計算ソフトウェアです。特に業務活用では白紙のエクセルを一から作成するよりも、過去に作成したファイルをコピーして流用するケースも多いでしょう。
しかし、こういった作業で、上書きしてはいけないエクセルファイルを誤って上書きしてしまうことがあります。そこで、本記事ではエクセルを誤って上書きしてしまった場合に復元する方法や、あらかじめ防止できる対策をいくつかご紹介します。ぜひ参考になれば幸いです。
Part1.Excelファイルを誤って上書き保存してしまった時の対処法
エクセルファイルを誤って上書きしてしまった場合でも、状況や設定によっては簡単に復元できるケースがあります。まず以下の方法で元に戻せるかをぜひ試してください。
方法1.Ctrl+Z で上書きしたエクセルファイルを戻す
誤ってエクセルを上書きした直後であれば、「Ctrl+Z」で操作を一定程度戻すことが可能です。Ctrl+Zは、通常、直前の操作を取り消す役割がありますが、さらにCtrl+Zを押すことで、さらにその前の操作を戻していくことができます。
Microsoft365だと、ファイル起動以降の履歴をほぼすべて残しているので、これ以上戻ることのできないところまでCtrl+Zを繰り返せば最終的には起動した直後=上書きする前に復元できます。
デスクトップの「ごみ箱」アイコンをダブルクリック>復元したいエクセルファイルの上で右クリック>「元に戻す」を選択。以上でエクセルファイルが削除される前の場所に復元ます。
ただし、Ctrl+Zの操作はファイルを上書きした操作自体は戻せないため、履歴で戻り切った後、もう一度ファイルを上書き保存する必要があります。
方法2.エクセル上の「元に戻す」ボタンから前の操作を戻す
方法1と同じ動きですが、Excelのウィンドウ左上(クイックアクセスツールバー)にある「元に戻す」ボタンを使うことで履歴をさかのぼり、自動保存したエクセルファイルを復元させることができます。
ボタンそのものをおすとCtrl+Zと同じ操作となりますが、右側の▼を押すと、画像のように履歴の一覧が表示されます。一覧の一番下の操作が、起動直後の状態となりますので、その状態で上書き保存することで元の状態に戻すことができます。
方法3.エクセル上の「以前のバージョン」機能から復元する
Microsoft365のExcelファイルを、OneDriveやSharePointなどのオンライン上で保存している場合は、エクセルの「以前のバージョン」機能を使うことができます。
エクセルのウィンドウの上部に記載されたファイル名部分をクリックすると、「バージョン履歴」という項目があり、上書き保存されたタイミングに完全に復元することが可能です。
また、買い切り版Office(Excel2019,Excel2022など)も使うことはできません。使えない場合は「バージョン履歴」という項目自体そもそもないか、項目がグレーアウトした状態となっています。
Part2.あわせて知りたい!エクセルファイルの未保存や誤って削除した際の復元方法
保存している先のファイルサーバがボリュームシャドウコピーサービス(VSS)に対応していると、復元ポイント以前のデータに復元できる可能性がありますが、復元するポイントは一定の時間(1日1回など)で決まっているので、戻したいタイミングで戻せない可能性もあります。
Windows標準機能ではこういったファイル復元が十分サポートされていないため、ファイルを復元することのできるツールが様々存在します。その中でも「Tenorshare 4DDiG」は、無料でダウンロードすることができ、3ステップで簡単にエクセルファイルをはじめの2,000種類のファイルを復元をすることができます。エクセル以外のOffice系データ以外にも、写真、動画、音声ファイルなど約2,000種類のデータを復元することが可能です。
【手順】
- ハードディスクをスキャン:
Tenorshare 4DDiGが起動後の画面で、復元したいデータが存在するドライブやパーティションを選択します。「スキャン」をクリックします。
- Excelファイルをプレビュー:
削除されたファイルを全てスキャンするのには時間がかかります。スキャン結果が出ましたら、Excelの詳細をプレビューするためにお探しのファイルタイプをクリックすることができるようになります。
- Excelファイルを復元:
右下の「復元」をクリックし、復元したファイルの保存場所を選択し、例えばOneDriveまたはGoogle Driveなどのクラウドディスクに保存することを検討してください。
注意:保存パスを元の場所を選択すれば、データが上書きして復元できない恐れがあります。
Part3.エクセルを上書き保存しないための対策
上書きをしたくないエクセルファイルがあれば、あらかじめ対策を講じることで上書きできないようにしておくことも一つの方法です。
以下に、いくつかの方法をご紹介します。
方法1.保存時に読み取り設定をする
Excelの機能として、デフォルトで読み取り専用にして、必要に応じてパスワードを使うことで通常の編集可能にする方法があります。
ファイルメニューから「名前を付けて保存」を選び、「その他の場所:参照」を選びます。
右下の「ツール(L)」ボタンを押し、「全般オプション」を選択します。
「読み取り専用を推奨する」にチェックを入れると、起動時に「読み取り専用で開きますか?」とメッセージを確認する動作となります。
方法2.プロパティで読み取り専用にする
windowsのファイルシステムを使って、該当のExcelファイル自体を読み取り専用にすることも可能です。
該当エクセルファイルを右クリックし「プロパティ」を選択
右下の「ツール(L)」ボタンを押し、「全般オプション」を選択します。
この状態で該当のExcelを起動すると、「読み取り専用」の属性が付与され、上書き保存しようとしてもエラーメッセージが表示されます。
まとめ
いかがだったでしょうか?Excelを誤って上書き保存してしまった場合の復元方法についてご紹介しました。ただし、Windows標準機能では完全に復元をすることが難しいケースも存在します。
今回のような誤った上書きからの復元・削除からの復旧などは、「Tenorshare 4DDiG」を使うことで、エクセルだけではなく様々なファイルを簡単に戻すことができるため、オススメです。本記事の内容が、皆さまの参考になれば幸いです。