MP4動画を無劣化で分割するフリーソフトをご紹介します。SNSなどでの動画共有が一般的になった現在、動画を必要な部分だけ切り出したいことも多くなりました。しかし、動画編集ソフトを使っても、エンコード処理で画質が落ちてしまうことがあります。「MP4動画を編集すると画質が劣化してしまう」「どのソフトがいいの?」と悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。そこで、本記事では、MP4を分割するおすすめのフリーソフトを8つ厳選して紹介します。
MP4を分割すべき理由とは?メリットや活用シーン
MP4を分割するメリットは、以下のとおりです。
- 不要な部分の削除: 長時間の動画から不要なシーンをカットし視聴しやすく
- ファイルサイズの削減: ファイルサイズが小さくなり、共有や保存が簡単に
- 再編集の柔軟性: 複数のクリップに分割しておけば、再編集や再結合が楽しむ
特に動画の共有を行う際には、必要な部分だけを抜き出した方が容量が少なくなり、要点も伝わりやすくなります。SNSなどに動画をアップすることが普通になった現在では、MP4などの動画を分割する機会が増えています。
無劣化でMP4を分割するフリーソフト8選
コストをかけずに無劣化でMP4を分割するには、フリーソフトを利用するのがおすすめです。しかし、「どんなフリーソフトがあるの?」「どのソフトがおすすめ?」と疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう。そこで、ここではおすすめのMP4分割フリーソフトを8つ厳選してご紹介します。
①動画を高速カット&結合できる「Bandicut」
「Bandicut」は動画のカットや結合、分割に特化したソフト。動画を再エンコードせずに編集できるモードがあり、無劣化かつ高速で動作するのが特徴です。シェアウェアですが無料のままで利用し続けられます。ただし、無料版では動画にロゴが挿入されるなどの機能制限があります。

- メリット
- デメリット
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- 再エンコードせずにMP4を無劣化でカット可能
- 直感的なインターフェースで初心者でも簡単に使える
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- 無料版は機能制限あり
- 高度な編集機能はない
②シンプルで完全無料の動画カットツール「Free Video Editor」
「Free Video Editor」は、動画のカットや結合が簡単にできるシンプルなフリーソフトです。複雑な操作は一切不要で、初心者でも直感的に使えるのが特徴です。完全無料で提供されており、余計な広告やウォーターマークもありません。さらに、動作が軽快で、低スペックのPCでもスムーズに編集作業を行えます。短い動画の不要な部分を素早くカットしたり、複数の動画を一つにまとめたりするのに最適なツールです。

- メリット
- デメリット
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- 完全無料
- シンプルで使いやすい
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- 高度な編集や動画の形式変換などの機能はなし
- 長い動画の編集には向かない
③Windows PC標準搭載、追加インストール不要「フォト」
Windowsに標準搭載されている「フォト」アプリは、画像の閲覧だけでなく、簡単な動画編集機能も備えています。専用の動画編集ソフトほど多機能ではありませんが、特別なアプリを追加インストールする必要がなく、MP4形式の動画を手軽に編集できます。基本的なカットや分割、トリミング、テキストやBGMの追加など、簡単な編集作業には十分な機能を備えています。ちょっとした動画の編集や、不要な部分を削除する際に便利なツールです。

- メリット
- デメリット
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- Windows標準でインストール不要
- 公式アプリなので安全性が高い
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- 高度な編集機能はない
④プラグイン活用で無劣化分割が可能な高機能ツール「AviUtl」
「AviUtl」は、日本国内で非常に人気のある無料の動画編集ツールで、高いカスタマイズ性を誇ります。シンプルなインターフェースながら、プラグインを導入することで、さまざまな機能を追加できるのが大きな特徴です。例えば、MP4ファイルの読み込みや無劣化での動画分割、複雑なエフェクトやトランジションの追加も、プラグインによって実現できます。

- メリット
- デメリット
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- 国内で人気のソフトで日本語の情報が多い
- プラグインを導入すればさまざまな編集が可能
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- 高度な編集プラグインの導入が面倒機能はない
- 高解像度の動画の編集は難しい
⑤AIと高速処理でスマートにカット「VideoProc Converter AI」
「VideoProc Converter AI」は、AI技術を駆使して高画質化や手ぶれ補正、さらには音声や映像の調整など、さまざまな編集機能を提供する高度な動画編集ソフトです。特にAIを活用した画質向上機能や、手ぶれ補正機能は、特に動画のクオリティが重要なシーンで非常に役立ちます。
:結合・カット、変換、AI高画質化、ストリーミング動画対応
:Windows 11、10、8、7、Mac OS 10.6またはそれ以降(AI機能には不対応)

- メリット
- デメリット
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- AIを使ったノイズ除去や画質補正機能も搭載
- 初心者でもスムーズに操作できる
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- 無料版は最大5分までの動画しか出力できない
⑥無劣化カット対応でシンプルな編集ソフト「VidCutter」
「VidCutter」は、動画の無劣化カットに特化したオープンソースの編集ソフトです。MP4をはじめ、AVI、MOV、MKVなど、ほとんどの一般的な動画フォーマットに対応しており、追加のコーデックを導入することなくスムーズに編集が可能です。

- メリット
- デメリット
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- オープンソースで安全性が高い
- シンプルで使いやすい
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- 高度な編集機能はない
- 作業中にソフトがフリーズしたという報告あり
⑦高性能なフリーのオープンソース編集ソフト「Shotcut」
「Shotcut」は、完全無料でありながらプロフェッショナルレベルの動画編集が可能な高性能なオープンソースソフトです。シンプルなカットや結合はもちろん、映像の合成、アニメーションの追加、多彩なフィルターやエフェクトの適用など、本格的な編集機能が充実しています。

- メリット
- デメリット
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- 高機能で本格的な動画編集に対応可能
- オープンソースで安全性が高い
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- 機能が多すぎて操作がわかりにくい
- 動作が少し重い
⑧再エンコードなし、画質そのまま高速カット「LosslessCut」
「LosslessCut」は、動画を素早くカット・分割できる軽量な動画編集ソフトです。最大の特徴は、再エンコードを行わないため、画質の劣化が一切なく、編集後の動画をそのままのクオリティで保存できる点です。また、エンコード処理が不要なため、ファイルの保存時間も非常に短く、大容量の動画でもストレスなく編集できます。

- メリット
- デメリット
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- ソースが公開されており、安全性が高い
- 動作が高速
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- 高度な編集機能はない
- 日本語の情報が少ない
おまけ:MP4を分割した後に再生できなくなった場合の対処法
MP4動画を分割すると、動画が再生できなくなることがあります。動画ファイルはサイズが大きく、編集時のパソコンの負荷も高くなりがちなため、ファイルが破損することは珍しくありません。その場合でも、動画修復ソフト「4DDiG File Repair」を利用すれば、動画を修復できます。特徴をまとめると以下の通りです。
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4DDiG File Repairを起動します。左側のメニューバーの「ファイルの修復」タブをクリックします。次に、「動画修復」を選択し、その下にある「動画を追加」ボタンをクリックします。
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「動画を追加する」ボタンをクリックし、破損した動画を追加します。
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「すべてを修復」ボタンをクリックすると、プログラムは自動的に動画を修復します。
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動画の修復が完了すると、修復された動画をプレビューして、指定した場所に保存できます。
上記の操作でファイル修復に失敗した場合は、「高度な修復」機能を選択して、より深い修復を行うことも可能です。
最後に
本記事では、MP4を無劣化で分割できるフリーソフトを8つご紹介しました。どのソフトも画質を損なわずに動画のカットなどの編集が可能です。ソフトそれぞれに特徴があるので、目的に合ったソフトを選べば動画編集の効率を上げられるでしょう。
また、もし編集後にMP4動画が再生できなくなってしまっても動画修復ソフトを利用すれば修復できます。さらに、「4DDiG File Repair」はAIによる高画質化にも対応しているため、より美しくインパクトのある動画を求めるときにも、ぜひ活用してください。