【2025年12月】動画復元ソフト おすすめトップ10選

動画復元ソフトとは？

動画復元ソフトとは、ハードディスク、USBメモリ、SDカード、ビデオカメラ、ドライブレコーダー、ドローンといったさまざまな記録デバイスから、削除・消失してしまった動画データを復元するためのソフトウェアです。復元されるファイルには、元のファイル名や保存先といった情報も含まれます。

基本的な復元機能に加え、優れたソフトには次のような高度な機能が搭載されています：

• フォーマットしてしまったドライブからの復元
• ファイルシステムが破損したストレージからのデータ救出
• 論理障害が発生したデバイスへの対応
• スキャン後の動画プレビュー表示

これらの機能により、単純な削除から複雑な障害まで、幅広いデータ損失シーンに対応できます。

コストを抑えたい方へ：無料動画復元ソフト トップ5

無料で動画復元を試したい方向けに、5つの無料ソフトをご紹介します。有料版と比べると機能や使いやすさで劣る面はありますが、シンプルなデータ損失であれば十分対応できます。サポート体制や対応形式に制限がある点はご了承ください。

Recuva

Recuvaの優れた復元アルゴリズム、使いやすいUI、豊富な対応形式は、多くの有料ソフトにも劣りません。まず高速スキャンを実行し、最近削除されたファイルを検出。必要に応じてディープスキャンも実行できます。

内蔵・外付けストレージ（HDD、SSD、USBドライブ、SDカードなど）に対応。ディスクイメージのスキャンも可能ですが、Recuva自体でのイメージ作成はできないため、別のツールが必要になります。

MP4、MKV、FLV、WMVなど主要な動画形式を認識しますが、マイナーな形式には非対応の場合があります。ファイルシステムはNTFS、FAT、exFATのみサポート。

プレビュー機能はありますが、精度は完璧ではありません。シンプルなデータ損失シーンでWindowsを使用している方にお勧めです。

• 追加機能：フォーマット済みドライブ、ディスクイメージのスキャン
• 対応OS：Windowsのみ

TestDisk

TestDiskは動画専用の復元ツールではなく、削除・破損したパーティションを復元し、その中のファイルを救出するツールです。動画が入ったパーティションにアクセスできない場合に威力を発揮します。

コマンドライン操作のため、多くの方が敬遠しがちですが、Windows、macOS、Linuxで幅広い動画形式とファイルシステムに対応しています。

特定ファイルの選別はせず、パーティション内の全ファイルを復元します。プレビュー機能はありませんが、非常に高速なスキャンが魅力です。

起動不能なディスクの修復にも使用可能。「Hiren's BootCD」などの起動ディスクに含まれているため、PC本体のHDDに保存された動画の復元に特に有用です。

• 追加機能：FATテーブル修復、削除パーティションからのファイルコピー
• 対応OS：Windows、macOS、Linux、Haiku

PhotoRec

PhotoRecはTestDiskの姉妹プログラムで、同じくコマンドラインツールです。ただしTestDiskと異なり、パーティション修復ではなくデータ復旧に特化しています。

注目すべきは非破壊型である点。読み取り専用で処理し、復元可能なファイルを別の場所にコピーするため、さらなるデータ損失リスクを回避できます。

ファイルシステムを完全にバイパスするため、あらゆるファイルシステムから復元可能。HDD、SSD、USBドライブ、SDカードなど多様なストレージに対応し、ほとんどの動画形式を復元できます。

最大の欠点は、ファイル名やメタデータを復元できないこと。復元後の整理に時間がかかりますが、高速スキャンがこの手間をある程度相殺してくれます。

• 対応OS：Windows、macOS、Linux

Kickass Undelete

Kickass Undeleteの特徴として挙げられるのが「非常に大きなスキャンボタン」です。シンプルな見た目の裏に、なかなか効率的な復元アルゴリズムが隠されています。

NTFSとFATの2つのファイルシステムに対応。対応動画形式の詳細リストは公開されていませんが、MP4、MKV、AVIなど一般的な形式には対応しているようです。

プレビュー機能はありませんが、ファイル名や拡張子でフィルタリング可能です。ポータブル実行ファイルとして提供されているため、USBメモリから直接実行できます。

• 追加機能：ポータブル形式
• 対応OS：Windowsのみ

Teorshare 4DDiG Free

Teorshare 4DDiG Freeは、有料版の4DDiGの無料バージョンです。有料版と同じ高度な復元アルゴリズムを搭載しており、無料でありながら強力な復元機能を体験できます。

無料版では、ドライブの完全スキャンと復元可能なファイルのプレビューが可能です。実際に復元を行う前に、どのファイルが復元できるかを確認できるため、有料版を購入すべきかどうかを判断できます。

対応動画形式は非常に幅広く、MP4、MOV、AVI、MKV、WMV、FLVなど主要な形式からマイナーな形式まで認識します。さらに復元前に動画をプレビューできるほか、ファイルの状態も視覚的に確認できます。

無料版では最大2GBまでのデータを復元可能。小さな動画ファイルや、復元可能性を確認したい場合に最適です。より大容量のデータを復元したい場合は、手頃な価格の有料版へのアップグレードを検討できます。

• 追加機能：AIによる高度な復元、動画修復機能（有料版のみ）
• 対応OS：Windows、macOS

確実に復元したい方へ：有料動画復元ソフト トップ5

費用をかけてでも確実に復元したいという方には、有料ソフトをお勧めします。有料版は機能が充実しているだけでなく、使いやすさやサポート体制も整っており、重要なデータの復元には最適です。ここでは、無料試用期間が設けられている製品を中心に紹介しますので、購入前に実際の復元能力を確認できます。

Tenorshare 4DDiG【イチオシ】

今回のランキングで堂々の第1位に輝いたのがTenorshare 4DDiGです。初心者でも直感的に操作できるシンプルな画面設計でありながら、上級者の要求にも応える柔軟性と強力な復元エンジンを兼ね備えています。

内蔵・外付けHDD、SSD、USBメモリ、各種メモリカード（カメラ、ドローン、アクションカメラ用など）といった多様なストレージに対応。誤削除、フォーマット、パーティションエラー、論理障害など、一般的なデータ損失の原因のほとんどをカバーしているため、多くの方にとって信頼できる選択肢となるでしょう。

対応ファイル形式は2,000種類以上。MP4、MOV、AVI、MKV、WMV、FLV、3GPなど主要な動画フォーマットはもちろん、RAW形式にも対応しています。復元前のプレビュー機能により、必要なファイルだけを選んで復元できるため、時間と容量の無駄を防げます。

さらに注目すべきは、復元だけでなく修復機能も内蔵している点です。撮影中のエラーや転送時のトラブル、システムクラッシュなどで破損した動画ファイルを修復できます。復元と修復の両方ができる点が、他社製品との大きな差別化ポイントです。

• 無料版：スキャンとプレビューが可能（復元可能なファイルを事前確認できる）
• 有料版：月額5,980円 / 年間8,980円 / 買い切り12,980円
• 追加機能：動画・写真修復、パーティション復元、起動不能PCからの復元
• 対応OS：Windows、macOS

• Tenorshare 4DDiG を起動し、削除したファイルが存在するハードディスクやパーティションを選択し、スキャンします。

  

• しばらく待つと、消してしまったファイルが表示されます。復元前に、写真、ビデオ、音楽、ドキュメントなどのファイルをダブルクリックすることによりプレビューが可能です。

  

• 復元したいファイルを選択し、保存場所を選択します。例えばOneDriveまたはGoogle Driveなどのクラウドディスクに保存することを検討してください。

  

注意:

保存パスを元の場所を選択すれば、データが上書きして復元できない恐れがあります。

Stellar Data Recovery

Stellar Data Recoveryは、動画復元に必要な機能をほぼすべて搭載した総合的なツールです。特筆すべきは、充実したカスタマーサポート体制。他社製品では手薄になりがちなサポート面で優れています。

最大の魅力は対応範囲の広さです。HDD、SSD、USBドライブなど一般的なストレージはもちろん、NTFS、FAT16/32、APFS、HFS/HFS+、ext2/3/4、exFATなど、主要なファイルシステムをほぼ全てカバー。MP4、AVI、3GP、MKVといった標準的な動画形式を認識し、復元前のプレビューも可能です。

ディスクイメージの作成・マウント機能も搭載しており、ドライブの状態が不安定な場合に便利です。

ただし、いくつか注意点もあります。ドライブ全体（個別ボリュームではなく）をスキャンするとファイル名が復元されないケースがあること、そしてスキャン速度がやや遅めな点です。プレビューで一つひとつ確認しながら復元する必要があるため、時間に余裕を持って作業することをお勧めします。

• 無料版：試用可能
• 有料版：スタンダード 6,999円 / プロフェッショナル 10,299円 / プレミアム 11,249円
• 追加機能：起動不能システムの復旧、光学メディア対応、破損ファイル修復
• 対応OS：Windows、macOS

Disk Drill

Disk Drillは、Mac版とWindows版の両方で高い評価を得ている復元ソフトです。特にMacユーザーの間で人気が高く、美しいインターフェースデザインと確実な復元性能を両立しています。

このソフトの最大の魅力は、誰でも直感的に使える洗練されたユーザーインターフェースです。復元作業に不慣れな方でも、迷うことなく操作できるよう設計されています。スキャン速度も優れており、待ち時間のストレスを最小限に抑えられます。

HDD、SSD、USBメモリ、SDカード、デジタルカメラなど、ほぼすべてのストレージデバイスに対応。NTFS、FAT32、exFAT、APFS、HFS+など主要なファイルシステムを幅広くサポートしています。

対応している動画フォーマットには、MP4、AVI、MOV、MKV、FLV、WMVなど一般的な形式が含まれます。復元前のプレビュー機能も搭載されており、必要なファイルだけを選んで復元できます。

さらに、Disk Drillには「Recovery Vault」という独自機能があり、事前に有効化しておくことで、削除したファイルの復元をより確実にすることができます。データ保護の観点からも優れたツールと言えるでしょう。

注意点としては、無料版では復元できるデータ量に制限があること、また一部の高度な機能は有料版でのみ利用可能となっています。

• 無料版：最大500MBまで復元可能
• 有料版：Basic 10,584円 / Pro 13,068円 / Enterprise（企業向け）
• 追加機能：Recovery Vault、重複ファイル検索、ディスククリーンアップ
• 対応OS：Windows、macOS

DiskDigger

DiskDiggerの最大の特徴は、そのシンプルさにあります。派手な装飾や過剰な機能はありませんが、高い復元成功率を誇り、14.99ドルという手頃な価格で利用できます。

HDD、SSD、USBメモリ、SD/microSDカードなど一般的なストレージに対応。ただしWindows版ではファイルシステムの対応が限定的で、NTFS、FAT、exFATのみサポートしています。

スキャンモードは「Deep Scan」と「Deeper Scan」の2種類。後者は時間がかかりますが、大容量動画の復元には「Deep Scan」で十分なケースが多いです。

対応動画形式は充実しており、MP4、AVI、MKVなどのメジャー形式から、WEBM、3GP、RMVBといったマイナー形式まで幅広くカバーしています。Android向けアプリも提供されているのも便利です。

シンプルさが長所であり短所でもあります。ディスクイメージのスキャンは可能ですが、DMG形式には非対応。ファイル名復元が不完全で、プレビュー機能も限定的なため、復元作業に手間がかかる場合があります。

• 無料版：あり
• 有料版：14.99ドル
• 追加機能：仮想ディスクイメージのスキャン
• 対応OS：Windows、macOS、Android、Linux

R-Studio

R-Studioは高度なデータ復旧アルゴリズムと豊富な機能を搭載したプロフェッショナル向けツールです。特に「ネットワーク復旧」機能が特徴的で、ネットワーク上の任意のPCから消失したファイルを復元できます。

他社ツールでは対応していないUFS1/UFS2ファイルシステムにも対応。AVI、FLV、MOV、MP4、BFI、ASFなど20種類以上の動画形式をサポートしています。

ただし、このソフトは技術者やデータ復旧の専門家向けに設計されています。一般ユーザーの方で単に削除した動画を復元したいだけであれば、他の消費者向けツールの方が適しているでしょう。

• 無料版：なし
• 有料版：R-Studio（標準版）79.99ドル
• 追加機能：内蔵ファイルビューア、ディスクイメージ作成、高度なRAID再構築
• 対応OS：Windows、macOS、Linux

番外編：その他の注目ツール

今回のトップ10には入りませんでしたが、GetDataBackとiBeesoft Data Recoveryも検討に値するツールです。

GetDataBackは、Windows、Linux、Mac専用ファイルシステムへの対応、多様な動画形式サポート、4段階のスキャンレベルなど、理論上は非常に優れたツールです。プレビューやディスクイメージ作成機能も搭載しています。

ただし、無料版ではプレビューのみで復元不可、複雑なUI、ファイルシステムによる性能のばらつきなどの理由で、今回の選定からは外れました。

iBeesoft Data Recoveryは操作が簡単で、さまざまなデータ損失シーンで良好なパフォーマンスを発揮します。MP4、MKV、AVIなどの動画を簡単に復元でき、RAWドライブのスキャンにも対応しています。

しかし、無料版での復元不可、Linux非対応、スキャン速度の遅さなどが評価を下げる要因となりました。

まとめ - あなたに最適な動画復元ソフトは？

本記事では、有料・無料を合わせて10種類の動画復元ソフトをご紹介しました。

総合的に判断すると、Tenorshare 4DDiGを最もお勧めします。初心者でも使いやすい直感的なUI、400種類以上の動画形式への対応、主要OSでの動作、そして手頃な価格設定が魅力です。

データは一度失うと取り戻せない場合があります。大切な動画を守るため、定期的なバックアップと、もしもの時のための復元ソフトの準備をお勧めします。