質問
「Windows 11の更新プログラムKB5066835がインストール中に止まってしまいます。どうすれば解決できますか?」
ーYahoo知恵袋
2025年10月14日にリリースされたWindows 11の累積更新プログラムKB5066835(OSビルド 26100.6899および26200.6899)は、Windows 11 24H2および25H2環境向けに提供されています。この更新プログラムは、重要なセキュリティ修正と多数の新機能をもたらしますが、同時にインストールに関する不具合も報告されています。
本記事では、KB5066835の詳細な情報、インストール手順、よくある不具合とその解決方法、そして万が一データが失われた場合の復元方法について詳しく解説します。

KB5066835の基本情報
KB5066835は、Windows 11バージョン24H2および25H2向けの2025年10月累積更新プログラムです。この更新プログラムは、24H2環境ではビルド番号を26100.6899に、25H2環境では26200.6899に更新します。Patch Tuesdayの一環として提供され、重要なセキュリティパッチと品質改善が含まれています。
✨新機能
KB5066835では以下の主要な新機能が追加されています:
- Editコマンドラインエディタ:MS-DOSスタイルの軽量なコマンドラインテキストエディタが追加され、Windows Terminalで動作します
- ファイルエクスプローラーのAIアクション:Click to Do機能でExcelへのテーブル変換、画像からオブジェクト消去、背景ぼかし、ビジュアル検索などのAI機能が利用可能
- 複数モニター対応通知センター:セカンダリモニターでも通知センターが開けるようになりました
- 高度な設定ページ:開発者向けページが「詳細設定」に刷新され、MAX_PATH設定やタスクの終了機能が追加
- Narratorのスクリーンカーテン機能:プライバシー保護のため画面を非表示にしながらNarratorを使用できます
- Windows Share改善:お気に入りアプリをピン留めして素早くアクセス可能
⚠️不具合情報
KB5066835のインストール後、またはインストール中にいくつかの不具合が報告されています。主なものとしては以下の点が挙げられます。
- ①インストール失敗:更新プログラムのインストールがエラーで失敗するケースが報告されています。特にエラーコード0x80073712、0x80070005、0x800f0922が頻繁に発生しています。
- ②Chromiumブラウザの印刷プレビュー問題:ChromeベースブラウザでPDF印刷プレビュー画面が応答しなくなる問題が修正されましたが、一部環境で残存している可能性があります。
- ③ゲームパッド入力問題:ゲームパッドのみでサインインした場合、他の入力方法を使わないとアプリやゲームが入力に応答しない問題が修正されました。
- ④DRM保護コンテンツ再生問題:デジタルテレビやBlu-ray/DVDアプリで保護されたコンテンツが正常に再生されない場合があります。
- ⑤ltmdm64.sysドライバの削除:ファックスモデムハードウェアが動作しなくなる可能性があります。
KB5066835のインストールの手順
KB5066835は複数の方法でインストールできます。以下に詳細な手順を説明します:
方法1:Windows Update経由でのインストール
設定アプリを開く:スタートメニューから「設定」をクリックします
Windows Updateにアクセス:左メニューから「Windows Update」を選択します
更新プログラムの確認:「更新プログラムのチェック」ボタンをクリックします
更新プログラムのインストール:KB5066835が表示されたら「ダウンロードとインストール」をクリックします
再起動:インストール完了後、PCを再起動します
KB5066835はサイズが大きいため、ダウンロードとインストールに約7〜9分かかり、再起動にはさらに2分程度かかります。十分な時間を確保してください。
方法2:Microsoft Update Catalog経由での手動インストール
Windows Update経由でインストールに失敗する場合は、手動でダウンロードしてインストールできます:
Update Catalogにアクセス:Microsoft Update Catalogにアクセスします
KB5066835を検索:検索ボックスに「KB5066835」と入力して検索します
適切なバージョンを選択:お使いのシステム(x64またはARM64)に合ったバージョンをダウンロードします
MSUファイルの実行:ダウンロードした.msuファイルをダブルクリックして実行します
インストールの完了:画面の指示に従ってインストールを完了し、再起動します
方法3:DISM コマンドでのオフラインインストール(上級者向け)
企業環境やエアギャップ環境でのインストールには、DISMコマンドを使用した方法があります:
すべてのMSUファイルを1つのフォルダに配置:KB5066835および前提条件のファイルをC:\Packagesなどのフォルダにダウンロードします
管理者権限でコマンドプロンプトを起動:スタートメニューで「cmd」を右クリックし、「管理者として実行」を選択します
DISMコマンドを実行:以下のコマンドを入力します
DISM /Online /Add-Package /PackagePath:C:\Packages\Windows11.0-KB5066835-x64.msu
インストール完了後に再起動:プロンプトに従ってシステムを再起動します
KB5066835の不具合にデータを復元する方法
Windows Updateの失敗は、データ損失につながる可能性があります。もしKB5066835の導入後にデータが失われた場合や、OSが起動しなくなった場合は、以下の方法でデータを復元することを試みてください。
データ復元ソフトは、Windowsの組み込みツールでは見つけられない、または復元できないファイルを検索して復元するのに役立ちます。Tenorshare 4DDiGのような専門のデータ復元ソフトは、失われたデータを効果的にスキャンして復元できます。
Tenorshare 4DDiGは、Windows更新トラブルに特化した機能を備えており、KB5066835のような複雑な更新プログラムで発生するデータ損失にも対応できます。
Tenorshare 4DDiG を起動し、削除したファイルが存在するハードディスクやパーティションを選択し、スキャンします。
しばらく待つと、消してしまったファイルが表示されます。復元前に、写真、ビデオ、ムービー、オーディオ、音楽、ドキュメントなどのファイルをダブルクリックすることによりプレビューが可能です。
復元したいファイルを選択し、保存場所を選択します。例えばOneDriveまたはGoogle Driveなどのクラウドディスクに保存することを検討してください。
保存パスを元の場所を選択すれば、データが上書きして復元できない恐れがあります。
KB5066835の既知の問題と回避策
KB5066835には、Microsoftが公式に認識しているいくつかの既知の問題があります。以下に主な問題と回避策をまとめます:
1. DRM保護コンテンツの再生問題
問題の詳細:
2025年8月29日のWindows非セキュリティプレビュー更新プログラム(KB5064081)以降、一部のデジタルテレビやBlu-ray/DVDアプリで保護されたコンテンツが正常に再生されない場合があります。HDCPエンフォースメント付きのEnhanced Video Rendererまたはデジタルオーディオ用DRMを使用するアプリで、著作権保護エラー、頻繁な再生中断、予期しない停止、または黒い画面が表示される可能性があります。
回避策:
- 最新のKB5066835を含む更新プログラムをインストールする(一部のアプリで問題が解決されています)
- デジタルオーディオ用DRMを使用する一部のアプリについては、Microsoftが長期的な解決策を調査中です
- ストリーミングサービスは影響を受けません
2. ファックスモデムの動作停止
問題の詳細:
KB5066835は互換性の理由からltmdm64.sysドライバを削除します。このドライバに依存するファックスモデムハードウェアは、Windows上で動作しなくなります。
回避策:
- ファックスモデムを使用していない場合は、対応不要です
- ファックスモデムが必要な場合は、製造元のWebサイトで更新されたドライバを確認してください
- 代替のファックスソリューション(オンラインファックスサービスなど)の使用を検討してください
3. PowerShell RemotingおよびWinRMのタイムアウト問題(修正済み)
問題の詳細:
以前のバージョンでは、PowerShell RemotingとWindows Remote Management(WinRM)でコマンドが10分後にタイムアウトする問題がありました。
解決状況:
この問題はKB5066835で修正されています。更新プログラムをインストールすることで解決します。
KB5066835の新機能の詳細
Editコマンドラインテキストエディタ
KB5066835では、MS-DOSスタイルの軽量なコマンドラインテキストエディタ「Edit」が追加されました。この機能は、コマンドラインインターフェースを好むユーザーや、CopilotなどのAI機能を含まないシンプルなエディタを求めるユーザーに最適です。
- Windows検索で「Edit」を検索するだけで起動できます
- Windows Terminal内で動作します
- オープンソースのコマンドラインテキストエディタです
- MS-DOSに付属していた類似ツールをベースに構築されています
ファイルエクスプローラーのAIアクション
「Click to Do」機能が大幅に強化され、以下の新しいAIアクションが追加されました:
- Excelテーブル変換:スナップショット内のテーブルを認識し、Excelテーブルに直接抽出できます(Copilot+ PC、Snapdragonプロセッサ搭載機種で利用可能、Microsoft 365サブスクリプション必要)
- オブジェクト消去:画像から不要なオブジェクトを削除します
- 背景ぼかし:画像の背景をぼかして被写体を強調します
- ビジュアル検索:画像内の要素を検索します
- 簡潔な要約:「要約」アクションがより簡潔な要約を表示するようになりました
- 新しいタグと人気タグ:Click to Doコンテキストメニューに新しいアクションを発見しやすいタグが表示されます
Excelテーブル変換機能は現在、欧州では利用できません。また、これらのAI機能の多くは段階的にロールアウトされているため、KB5066835をインストールしてもすぐには利用できない場合があります。
詳細設定ページの刷新
設定アプリの「開発者向け」ページが「詳細設定」ページに刷新されました。新しいページには以下の機能があります:
- MAX_PATH設定:ファイルパスを260文字を超えて使用できるように最適化します。現在、260文字を超えるファイルパスを使用すると、ファイルエクスプローラーがエラーを表示しますが、この設定を有効にすることで回避できます
- タスクの終了:タスクバーからプロセスを直接終了できる機能(以前は開発者ページにありました)
- より見つけやすい配置:主要なオプションが見つけやすくなりました
複数モニター対応通知センター
従来、Windows 11の通知センターはプライマリモニターでのみ開くことができましたが、KB5066835ではセカンダリディスプレイで呼び出した場合でも、そのディスプレイで通知センターが開くようになりました。この変更により、マルチモニター環境での生産性が向上します。
Windows Shareの改善
Windows共有ウィンドウでお気に入りのアプリをピン留めできるようになり、必要なときに素早くアクセスできるようになりました。
Narratorのスクリーンカーテン機能
Narratorに新しい「スクリーンカーテン」機能が追加されました。この機能は、Narratorがコンテンツを読み上げている間、画面を黒くすることでプライバシーを保護し、集中力を高めます。公共の場所や共有スペースで機密情報を扱う際に特に便利です。
- Narratorを起動:Ctrl + Windows + Enterキーを押します
- スクリーンカーテンをオンにする:Caps Lock + Ctrl + Cキーを押します
- オフにするには再度Caps Lock + Ctrl + Cキーを押します
KB5066835のトラブルシューティング方法
KB5066835のインストール中または後に問題が発生した場合、以下のトラブルシューティング方法を試してください。
方法1:Windows Updateトラブルシューティングツールを実行する
設定を開く:Windows + Iキーを押して設定アプリを開きます
トラブルシューティングに移動:「システム」>「トラブルシューティング」>「その他のトラブルシューティングツール」を選択します
Windows Updateを選択:「Windows Update」の「実行」ボタンをクリックします
指示に従う:トラブルシューティングツールが問題を検出して修復します
方法2:Windows Update コンポーネントをリセットする
コマンドプロンプトを管理者として実行:スタートメニューで「cmd」を検索し、右クリックして「管理者として実行」を選択します
以下のコマンドを順番に実行:
net stop wuauserv net stop cryptSvc net stop bits net stop msiserver ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old ren C:\Windows\System32\catroot2 catroot2.old net start wuauserv net start cryptSvc net start bits net start msiserver
PCを再起動:コマンド実行後、PCを再起動してから再度更新を試みます
方法3:SFCおよびDISMコマンドでシステムファイルを修復する
コマンドプロンプトを管理者として実行:スタートメニューで「cmd」を検索し、右クリックして「管理者として実行」を選択します
SFCスキャンを実行:以下のコマンドを入力します
sfc /scannow
DISMコマンドを実行:SFCスキャン完了後、以下のコマンドを実行します
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
PCを再起動:修復完了後、PCを再起動します
方法4:セーフモードで更新プログラムをアンインストールする
KB5066835のインストール後にシステムが不安定になった場合は、セーフモードで更新プログラムをアンインストールできます:
セーフモードで起動:設定 > システム > 回復 > PCの起動をカスタマイズする > 今すぐ再起動 > トラブルシューティング > 詳細オプション > スタートアップ設定 > 再起動 > F4キー(セーフモードを有効にする)
更新プログラムをアンインストール:設定 > Windows Update > 更新履歴 > 更新プログラムのアンインストール からKB5066835を選択して削除します
通常モードで再起動:PCを通常モードで再起動します
方法5:システムの復元を使用する
事前に復元ポイントを作成していた場合、システムの復元を使用してKB5066835インストール前の状態に戻すことができます:
システムの復元を起動:スタートメニューで「復元ポイントの作成」を検索して開きます
システムの復元をクリック:「システムの保護」タブで「システムの復元」ボタンをクリックします
復元ポイントを選択:KB5066835インストール前の日付の復元ポイントを選択します
復元を実行:画面の指示に従って復元プロセスを完了します
システムの復元を実行すると、復元ポイント作成後にインストールしたアプリケーションや設定が失われる可能性があります。重要なデータは事前にバックアップしてください。
KB5066835と他の更新プログラムの比較
KB5066835は、Windows 11 24H2および25H2向けの重要な更新プログラムです。以下に、最近の主要な更新プログラムとの比較を示します。
- 特徴
- KB5066835
- KB5062660
- KB5065426
- リリース日
- 2025年10月14日
- 2025年7月22日
- 2025年9月9日
- 対象バージョン
- 24H2 / 25H2
- 24H2
- 24H2
- ビルド番号
- 26100.6899 / 26200.6899
- 26100.4770
- 26100.6584
- 更新タイプ
- セキュリティ + 機能
- プレビュー
- セキュリティ
- 主要な新機能
- Editエディタ、AIアクション
- Quick Machine Recovery
- セキュリティ修正のみ
- インストール必須度
- 必須(Patch Tuesday)
- オプション
- 必須
よくある質問(FAQ)
1. KB5066835は全てのWindows 11環境で適用できますか?
KB5066835は、Windows 11バージョン24H2および25H2を実行しているすべてのデバイスに適用できます。Windows 11 23H2および22H2では、代わりにKB5066793がリリースされています。また、一部の新機能(AIアクションのExcelテーブル変換など)は、Copilot+ PCでQualcomm Snapdragonプロセッサを搭載している機種でのみ利用可能です。段階的なロールアウトのため、すべての機能が即座に利用できるわけではありません。
2. KB5066835のインストールにはどのくらい時間がかかりますか?
KB5066835は比較的大きな更新プログラムであるため、インストールには通常より長い時間がかかります。ダウンロードとインストールに約7〜9分(インターネット接続速度による)、再起動にさらに約2分かかります。オフラインインストーラーのサイズは約3.7〜3.9GB(アーキテクチャとSKUによる)ですが、Windows Update経由のエクスプレス/デルタ配信では、ダウンロードサイズが大幅に小さくなります。
3. KB5066835をインストールした後、システムが不安定になりました。どうすればよいですか?
KB5066835導入後にシステムが不安定になった場合は、まず設定から更新履歴を開き、更新プログラムのアンインストールを試みてください。通常モードで削除できない場合は、セーフモードで起動してアンインストールを実行します。事前に作成された復元ポイントがある場合は、システムの復元を実行することもできます。重要なデータが失われた場合は、Tenorshare 4DDiGを使用してデータを復元することをお勧めします。
4. Windows 11 23H2はいつサポートが終了しますか?
Windows 11 23H2 HomeおよびProエディションのサポートは、2025年11月に終了します。KB5066793は、23H2向けの最後から2番目の更新プログラムです。サポート終了前に24H2または25H2へのアップグレードを検討してください。
5. KB5066835は自動的にインストールされますか?
はい、KB5066835はPatch Tuesdayのセキュリティ更新プログラムとして提供されるため、Windows Updateが有効になっているデバイスでは自動的にダウンロードおよびインストールされます。設定から「従量制課金接続」を有効にすると手動でのダウンロードが必要になり、企業環境ではWSUSやIntune経由で更新プログラムの配信を管理できます。また、「アクティブ時間」を設定することで、再起動のタイミングをコントロールすることも可能です。
まとめ
Windows 11のKB5066835更新プログラムは、2025年10月のPatch Tuesdayの一環としてリリースされた重要なセキュリティおよび機能更新プログラムです。Editコマンドラインエディタ、ファイルエクスプローラーのAIアクション、複数モニター対応通知センターなど、多くの新機能と改善が含まれています。
しかし、一部の環境でインストールエラーやシステムの不安定性が報告されているため、導入前には十分な準備が必要です。特に、重要なデータは事前にバックアップすることを強くお勧めします。
もしKB5066835の導入で問題が発生し、重要なデータが失われた場合は、Tenorshare 4DDiGのような専門的なデータ復元ソフトを使用することをお勧めします。4DDiGは2000種類以上のファイル形式に対応し、Windows Update失敗後のデータ損失を含む様々なデータ損失状況から高い成功率でファイルを復元できます。
Windows 11 23H2 HomeおよびProエディションのサポートは2025年11月に終了します。まだアップグレードしていない場合は、KB5066835の適用を機に24H2または25H2へのアップグレードを検討してください。