質問
「Windows10でファイル共有を利用していたのですが、突然『ネットワークパスが見つかりません』というエラーコード0x80070035が表示されて、共有フォルダにアクセスできなくなりました。どのように対処すればよいでしょうか?」
ーYahoo知恵袋

Windowsを使用している際、「ネットワークパスが見つかりません(エラーコード: 0x80070035)」というエラーメッセージが突然表示され、共有フォルダやネットワーク上のデバイスにアクセスできなくなることがあります 。このエラーは、Windows10やWindows11などの様々なバージョンで発生する可能性があり、共有フォルダへのアクセスが突然できなくなる厄介な問題です。
本記事では、エラーコード0x80070035「ネットワークパスが見つかりません」の主な原因を詳しく解説し、効果的な対処法を順序立てて紹介します。また、ネットワークエラーにより消失した共有フォルダのデータを復元する方法についても説明いたします。
「ネットワークパスが見つかりません(0x80070035)」の原因
ネットワークパスが見つからないエラー0x80070035は、複数の要因によって引き起こされる可能性があります。以下に主な原因を詳しく解説します。
1-1 IPアドレス設定やネットワーク構成の不一致
ネットワーク内でのIPアドレスの競合や、DHCP設定の問題により、正しいネットワークパスを認識できない場合があります。特に、静的IPアドレスと動的IPアドレスが混在している環境では、アドレス競合が発生しやすくなります。
1-2 名前解決(DNSやNetBIOS)の失敗
コンピューター名やネットワークリソースの名前解決に失敗することで、目的の共有フォルダやサーバーを見つけることができなくなります。DNSサーバーの設定ミスやNetBIOSサービスの停止が原因となることがあります。
1-3 ファイル共有やアクセス権限の設定ミス
共有フォルダのアクセス権限設定や、ユーザーアカウントの認証情報に問題がある場合、共有フォルダにアクセスできない可能性があります。特に、パスワードの変更後に資格情報が更新されていない場合によく発生します。
1-4 セキュリティソフトやファイアウォールの影響
ウイルス対策ソフトウェアやWindowsファイアウォールの設定により、ネットワーク接続がブロックされることがあります。特に、SMBプロトコルやファイル共有に必要なポートが遮断されている場合に発生します。
1-5 ファイル破損・システムエラーによるアクセス不能
システムファイルの破損やWindowsレジストリの異常により、ネットワークドライブが表示されなくなることがあります。この場合、システム全体の修復が必要になる場合があります。
1-6 ネットワークサービスの無効化
Windows上でネットワーク共有に必要なサービス(Server、Workstation、Computer Browserなど)が停止または無効化されている場合、共有フォルダへのアクセスができなくなります。
1-7 物理障害(HDDやNASの故障)
共有フォルダを提供しているサーバーやNAS(Network Attached Storage)のハードディスクに物理的な障害が発生している場合、ネットワークパスが見つからないエラーが発生することがあります。
「ネットワークパスが見つかりません(0x80070035)」の対処法
エラーコード0x80070035の対処法を、簡単なものから順序立てて説明します。各方法を試した後は、問題が解決されたかどうか確認してから次の手順に進んでください。
2-1 ネットワーク構成とIP設定を確認する
まず、基本的なネットワーク設定を確認しましょう。
コマンドプロンプトを管理者権限で開きます。
「ipconfig /all」コマンドを実行し、現在のIP設定を確認します。
「ping [対象のIPアドレスまたはコンピューター名]」でネットワーク接続を確認します。
IPアドレスの競合がある場合は、「ipconfig /release」「ipconfig /renew」でIPアドレスを再取得します。
2-2 名前解決の確認とDNS設定を見直す
名前解決の問題を解決するための手順を実行します。
コマンドプロンプトで「nslookup [対象のコンピューター名]」を実行し、名前解決を確認します。
「ipconfig /flushdns」でDNSキャッシュをクリアします。
必要に応じて、DNSサーバーの設定を確認し、正しいDNSサーバーアドレスを設定します。
「netsh winsock reset」でWinsockをリセットし、コンピューターを再起動します。
2-3 共有フォルダとアクセス権限を確認する
共有設定とアクセス権限を再確認します。
共有したいフォルダを右クリックし、「プロパティ」→「共有」タブを開きます。
「詳細な共有」をクリックし、「このフォルダーを共有する」にチェックが入っているか確認します。
「アクセス許可」をクリックし、接続したいユーザーやグループ(例: Everyone)に「フルコントロール」や「変更」の権限が付与されているか確認します。
2-4 ネットワーク探索とファイル共有機能が有効にする
セキュリティ設定がネットワークアクセスを妨げていないか確認します。
「コントロールパネル」→「ネットワークとインターネット」→「ネットワークと共有センター」を開きます。
左側のメニューから「共有の詳細設定の変更」をクリックします。
「プライベート」または「ゲストまたはパブリック」の項目で、「ネットワーク探索を有効にする」と「ファイルとプリンターの共有を有効にする」を選択します。
「パスワード保護共有」の設定も必要に応じて調整し、「変更の保存」をクリックします。
設定完了後、コンピューターを再起動してネットワークパスへのアクセスを再試行します。
2-5 システムファイルを修復する(SFCスキャン)
システムファイルの破損を修復します。
管理者権限でコマンドプロンプトを開きます。
「sfc /scannow」コマンドを実行し、システムファイルの整合性をチェックします。
「DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth」でWindowsイメージを修復します。
修復完了後、コンピューターを再起動します。
2-6 SMB V1.0が有効になっていることを確認する(特にWindows11)
古いネットワーク機器との互換性のため、SMB 1.0の有効化が必要な場合があります。
「コントロールパネル」→「プログラムと機能」→「Windowsの機能の有効化または無効化」を開きます。
「SMB 1.0/CIFSファイル共有のサポート」を見つけ、チェックボックスをオンにします。
「OK」をクリックし、システムを再起動します。
再起動後、ネットワークパスへのアクセスを再試行します。
2-7 HDD・NASなど物理障害を確認する
物理的な障害の可能性を確認します。
- ①デバイスの状態を確認:接続先のNASや外付けHDDの電源ランプ、ステータスランプが正常に点灯しているか確認します。
- ②異音の確認:HDDから異音(カチカチ、ジーという音など)がしないか確認します。異音がする場合は物理的な故障の可能性があります。
ネットワークエラーにより消えた共有フォルダを復元する方法
上記の対処法を試しても問題が解決しない場合、またはネットワークエラーによって共有フォルダ内のデータが消えてしまった場合は、データ復元ソフトの使用を検討してください 。
Tenorshare 4DDiGのような専門的なデータ復元ソフトを使用すれば、ネットワークエラーによって失われた共有フォルダのデータを復元できる可能性があります。ここでは、信頼性の高いTenorshare 4DDiGで、削除した共有フォルダを復元方法をご紹介します。
Tenorshare 4DDiG を起動し、復元したいローカルドライブを選択します。スキャンします。
しばらく待つと、消してしまったファイルが表示されます。復元前に、写真、ビデオ、ムービー、オーディオ、音楽、ドキュメントなどのファイルをダブルクリックすることによりプレビューが可能です。
復元したいファイルを選択し、保存場所を選択します。例えばOneDriveまたはGoogle Driveなどのクラウドディスクに保存することを検討してください。
注意:
保存パスを元の場所を選択すれば、データが上書きして復元できない恐れがあります。
まとめ
「ネットワークパスが見つかりません(エラーコード:0x80070035)」エラーは、IP設定、ファイアウォール、アクセス権限など、さまざまな要因で発生します 。本記事で紹介した対処法を順序立てて実行することで、多くの場合問題を解決できます。
まずは基本的なネットワーク設定の確認から始め、名前解決の問題、アクセス権限、セキュリティ設定、システムファイルの修復といった手順を踏んで対処することが重要です。特にWindows11をご利用の場合は、SMB 1.0の設定確認も忘れずに行ってください。
万が一、ネットワークエラーによってデータが失われた場合は、Tenorshare 4DDiGのような専門的なデータ復元ソフトを活用することで、失われたファイルを効率的に復元できる可能性があります。