SSDの空き容量がおかしいです。
「Windows11の再インストールが終わるとWindows10しか入っていないはずなのに、1TBあるSSDの空き容量が268GBしかありませんでした。全てのフォルダのプロパティから容量を見て全部足しても700GBなんて絶対にありません。」
ーYahoo知恵袋
SSDはアクセスが高速で近年では価格も手頃になったため、パソコンなどでよく使われるストレージです。しかし、ときとして思っていたよりも容量が少なく、「予想ではもっと空き容量あるのに」「いつの間にか容量が減る」といった問題が起こることがあります。そこで本記事では、SSDの空き容量表示がおかしい場合の症状、原因、そして対処法について詳しく解説します。

SSDの空き容量がおかしいときの症状
まず、SSDの空き容量がおかしい場合の症状を整理します。症状によって原因や対処法が異なるため、最初に自身の状況がどのケースに該当するかを確認しておきましょう。
ファイルを削除しても空き容量が増えない
ファイルを削除してからSSDの残り容量を確認しても、変化しないケースです。特に大量のデータを削除したにもかかわらず空き容量が増えないと、多くの人がおかしいと感じるでしょう。
実際の使用量よりも空き容量が少なく表示される
エクスプローラーなどでフォルダの合計サイズを計算した数値と、ドライブの使用済み容量が一致しない場合です。不要なファイルを削除して容量を確保しようとしても、どのフォルダが容量を多く占めているのか分からず、戸惑うことがあります。
突然大量の容量が使用済みになっている
前日まで余裕があったのに、気付くと空き容量が数十GBぐらい急に減ったように見えるケースです。大きなファイルを扱う作業も行っていないのに、容量が急減して驚くことがあります。
SSDの容量表示が実際の容量と大きく異なる
SSDのメーカーによる容量表示と、OS上の表示に明らかな差があるように見える場合です。購入直後から「大幅に容量が少なくおかしいのでは」と感じることもあります。
ただし、SSDの容量表示が実際の使用量と異なる場合でも、差が小さい場合はメーカーとコンピュータの容量の計算方法が異なることが原因と考えられます。計算方法によって一般に約7%の差が出るため、それ以下であれば気にする必要はありません。
SSDの空き容量が少なく表示されてしまう原因
ここでは、上で解説したSSDの容量がおかしい症状につながりやすい代表的な要因をまとめます。
1.ごみ箱に大量のデータが残っている
パソコンでは、ファイルやフォルダを削除しても、通常はゴミ箱にデータが残ります。そのため、ゴミ箱を空にしない限り、空き容量には反映されません。
2.不要な隠しファイル・フォルダが保存されている
誤操作などを避けるため、ユーザーからは見えない「隠しファイル」や「隠しフォルダ」と呼ばれる機能が存在します。そのため、表示されているフォルダやファイルの容量を合計しても、実際に使用している容量とは一致せず、空き容量と合わない場合があります。
3.容量の割り当て領域がおかしい
SSDなどのストレージは、領域をパーティションに割り当てて初めて使用可能になります。そのため、未割り当ての領域が残っている場合、実際の容量よりも少なく表示されることがあります。
4.OSのアップデートで容量が圧迫されている
OSのアップデートでは、更新プログラムのダウンロードやインストールにともなう一時ファイルによって、ストレージの容量が圧迫されることがあります。自動更新が設定されている場合も多いため、気づかないうちに数十GBもの空き容量が減ってしまうことも珍しくありません。
5.破損しているシステムファイルがある
ファイルシステムに不整合や破損が生じると、使用量の集計が正しく行われず、実際とは異なる容量が表示されることがあります。
SSD容量がいっぱいと表示されることを修復する方法
ここでは、SSDの空き容量がいっぱいと表示される場合や容量がおかしいときの対処方法を解説します。これまでに紹介した症状や原因を参考にしながら、ご自身の状況に合いそうな方法から順に試してみてください。
方法1.ごみ箱に溜まった不要データを削除する
ゴミ箱の中のデータを削除するには、デスクトップのごみ箱を開き、メニューの「ごみ箱を空にする」をクリックします。

方法2.隠れたファイル・フォルダを表示して整理する
隠れたファイル・フォルダを表示するには、エクスプローラーの「表示」から「隠しファイル」にチェックを入れます。

隠しファイルやフォルダが表示されるので不要なファイルを削除します。ただし、隠しファイルやフォルダの中にはOSやアプリが利用しているものもあります。削除して問題のないファイルか、必ず事前に確認しましょう。
方法3.割り当て領域を再設定する
SSDの割り当てを再設定するには、ツールバーのWindowsメニューを右クリックし「ディスクの管理」を開きます。
ディスクの利用状況が表示されるので、未割り当て領域が存在しないか確認し、必要に応じてボリュームの拡張や縮小、割り当てを行います。
方法4.ディスククリーンアップで古い更新ファイルを削除する
Windowsで古い更新ファイルを削除してSSDの空き容量を増やすには、ディスククリーンアップを使用します。ただし、更新ファイルを削除すると、Windowsを以前のバージョンに戻せなくなる場合があります。そのため、システムが不安定な場合など、バージョンを戻す可能性があるときは削除を控えることをおすすめします。
まず、ツールバーの検索窓に「ディスククリーンアップ」と入力してディスククリーンアップを起動します。
「システムファイルのクリーンアップ」ボタンを押して再読み込みを行ってから、「Windows Updateのクリーンアップ」にチェックを入れ、「OK」ボタンを押します。確認メッセージが出たらそのまま削除を選んでください。
方法5.コマンドプロンプトで破損ファイルを修復する
SSDの空き容量が正しく表示されない場合、ファイルシステムやディスク管理領域にエラーが生じている可能性があります。コマンドプロンプトからCHKDSKを実行すれば、エラーの確認と修復が可能です。
ただし、CHKDSKはごくまれに失敗し、症状を悪化させる場合があります。なるべく実行前に重要なデータのバックアップを作成しておきましょう。
コマンドプロンプトでファイルを修復するには、まずスタートメニューの検索窓に「cmd」と入力し、コマンドプロンプトを管理者として実行します。
コマンドプロンプトが開いたら、次のように入力しエンターキーを押します。
chkdsk [ドライブ文字] /f
ここで、[ドライブ文字]は「C:」などの修復対象のドライブを識別する文字です。必要に応じて修復したいSSDのドライブ文字に変更してください。「/f」は検出したエラーを修正するオプションです。
【豆知識】SSDからデータを復元する方法
いっぱいになったSSDの容量を空けるためにファイルを削除していると、誤って必要なファイルを消してしまうことがあります。しかし、データ復元ソフトを利用すればSSDからデータを取り戻せる可能性があります。
さまざまな復元ソフトが公開されていますが、とくにおすすめなのが「Tenorshare 4DDiG」です。「Tenorshare 4DDiG」は初心者にも使いやすく、たった3ステップでファイルを復元できます。スキャンも高速で大容量のSSDでも目的のファイルを素早く検索。
「Tenorshare 4DDiG」を利用したデータの復元方法は次の通りです。
Tenorshare 4DDiG を起動し、削除したファイルが存在するSSDを選択し、スキャンします。
しばらく待つと、SSDから消してしまったファイルが表示されます。復元前に、写真、ビデオ、ムービー、オーディオ、音楽、ドキュメントなどのファイルをダブルクリックすることによりプレビューが可能です。
復元したいファイルを選択し、保存場所を選択します。例えばOneDriveまたはGoogle Driveなどのクラウドディスクに保存することを検討してください。
注意:
保存パスを元の場所を選択すれば、データが上書きして復元できない恐れがあります。
まとめ
SSDの空き容量表示がおかしい場合、その原因はデータの消し忘れからファイルシステムの不整合まで多岐にわたります。SSDがいっぱいになってしまっても、本記事で紹介した方法を試せば、ほとんどの場合で空き容量を確保できるでしょう。また、誤ってファイルを削除した場合は「Tenorshare 4DDiG」を使用して復元を試してみてください。
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