質問
「USBメモリにデータを移す(コピーする)際に異常に遅いのですが、これはUSBが古いのと関係しているのでしょうか?」
ーYahoo知恵袋
USBメモリを利用していて転送速度が遅いと感じるケースはよくあります。USBメモリへの書き込みが異常に遅い場合は適切な方法で対処するのが大事です。本記事では、Windows10/11においてUSBメモリの転送速度が遅い原因と改善方法について紹介します。USBメモリの転送速度を上げる方法を知りたい方は参考にしてください。
WindowsでUSBの転送速度を確認する方法
WindowsではタスクマネージャーからUSBメモリの転送速度を確認できます。タスクバーの何も表示されていない領域を右クリックして、メニューからタスクマネージャーを選びましょう。タスクマネージャーのパフォーマンスのタブで該当するUSBメモリを選択すれば、転送速度が表示されます。

実際にUSBメモリへファイルを書き込む際にタスクマネージャーを確認すると、書き込み速度が測定されます。
USBメモリの転送速度が遅い理由
USBメモリの転送速度が遅い主な理由は以下の通りです。
- ①転送するファイルのサイズが大きい:ファイルサイズが大きければ書き込み速度が遅くなりやすいです
- ②USBのバージョンが古い:古いバージョンを使用していると転送速度が遅くなります
- ③USBドライバーが古い:ドライバーが最新でないと速度に影響します
- ④電源供給が不安定:電源供給の問題が転送速度を遅くします
- ⑤不良セクタが存在する:不良セクタも転送速度を遅くする原因です
転送するファイルのサイズが大きければ書き込み速度が遅くなりやすいです。USBのバージョンが古い、USBドライバーが古いため遅くなるケースもあります。他には、電源供給が不安定になっている、不良セクタが存在するなども転送速度を遅くする原因です。
USBメモリの転送速度が遅いとき処法
USBメモリの転送速度が遅い場合の対処法を5つ紹介します。
方法1.「高パフォーマンス」に設定する
USBメモリの取り外し方法を「高パフォーマンス」にすると、デバイスの書き込みキャッシュの機能を利用できて処理能力が上がります。USBメモリへの書き込み速度を改善するのに効果的です。
スタートボタンをクリックして、検索窓に「デバイスマネージャー」と入力して、デバイスマネージャーを開きます。
「ディスクドライブ」をクリックして、該当するUSBメモリを右クリックしてプロパティを選びましょう。
ポリシーのタブをクリックして、取り外しポリシーで高パフォーマンスを選びます。
ただし、「高パフォーマンス」を選ぶとUSBメモリの取り外しの際に毎回タスクバーのアイコンをクリックする必要があります。
方法2.USBのバージョンを確認する
USBメモリのバージョンによっては書き込み速度が遅くなるため注意しましょう。「USB3.0」であれば最新のバージョンであり書き込み速度は高速です。古いバージョンの「USB2.0」を使用している場合は書き込み速度が遅くなります。
また、USBメモリだけではなくUSBポートも最新のバージョンに対応していないと速度は遅いです。
スタートボタンをクリックして「デバイスとプリンター」のボタンを選びます。該当するUSBメモリをクリックすると、画面の下部に状態が表示されて、USBメモリのバージョンを確認できます。
「デバイスはUSB3.0に接続するとさらに高速で実行できます」と表示されている場合はUSB2.0として認識されているため、USBメモリとポートのいずれかが古いバージョンです。「USB3.0に接続されています」と表示されている場合は、USB3.0として認識されています。
方法3.高速スタートアップを無効にして再起動する
Windows10/11の高速スタートアップの機能が有効になっていると、パソコンにさまざまなトラブルが生じることがあります。USBメモリの転送速度が遅い場合は、高速スタートアップを無効にしてみましょう。
スタートボタンをクリックして「設定」から「システム」、「電源とスリープ」、「電源の追加設定」へと進みます。「電源オプション」の画面が表示されるため、「電源ボタンの動作を選択する」を選びましょう。
「シャットダウン設定」にある「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外します。再起動してからUSBメモリの転送速度に変化がないか確認しましょう。
高速スタートアップの機能を無効にしてもパソコンの動作には特に影響しません。ただし、パソコンの起動が少し遅くなります。
方法4.ドライバーを再インストールする
USBメモリのドライバーの破損やバージョンが古いなどの原因で転送速度が遅くなる場合があります。デバイスマネージャーからUSBメモリのドライバーの状態を確認できます。
スタートボタンをクリックして検索窓に「デバイスマネージャー」と入力し、検索結果からデバイスマネージャーへ移動しましょう。
該当するUSBメモリを右クリックして「ドライバーの更新」を選びます。
ドライバーが最新の状態ではない場合は画面の指示に従うことでドライバーの更新が可能です。
方法5.ファイルシステムを最適化にする
USBメモリを長く使用しているとファイルシステムに異常が生じるケースがあるため、ファイル最適化のためのフォーマットは大切です。定期的なフォーマットが推奨されており、システムやデータのエラーが修復されます。
デスクトップに表示されている「PC」アイコンをクリックするとパソコンに接続されている記憶デバイスが一覧表示されます。該当するUSBメモリを選んで右クリックするとメニューが表示されるため、「フォーマット」をクリックしましょう。
画面の指示に従えば自動的にフォーマットが行われます。フォーマットするとUSBメモリ上のデータがすべて削除されるため、あらかじめバックアップしておきましょう。
USBメモリから紛失したデータを復元する方法
USBメモリから大事なデータが紛失した場合は復元を試みましょう。ファイル復元ソフトを使えば、消えたデータを復元できます。
ファイル復元ソフトでおすすめは「Tenorshare 4DDiG」です。USBメモリやSSD、HDDなどさまざまな記憶デバイスからデータを復元できます。対応するファイル形式は2,000種類以上です。AIを搭載しており、高精度なファイル復元が可能です。
- フォーマットしたUSBメモリからのデータ復元に対応
- 転送速度の問題で破損したファイルも高確率で修復可能
- USB2.0、USB3.0を含む全てのUSBメモリタイプに対応
- プレビュー機能で復元前にファイル内容を確認できる
- 高速スキャンでUSBメモリの完全復元を短時間で実現
Tenorshare 4DDiG を起動し、復元したいUSBメモリをパソコンに接続して選択し、スキャンします。
しばらく待つと、USBメモリから消してしまったファイルが表示されます。復元前に、写真、ビデオ、ムービーなどのファイルをダブルクリックすることによりプレビューが可能です。
復元したいファイルを選択し、USBメモリ以外の保存場所を選択します。例えばOneDriveまたはGoogle Driveなどのクラウドディスクに保存することを検討してください。
注意:
保存パスを元の場所を選択すれば、データが上書きして復元できない恐れがあります。
USBメモリの転送速度に関するよくあるご質問
USBメモリの転送速度についてよくある質問と回答をまとめました。
1.USBの転送速度が0になるのはなぜですか?
USBの転送速度が異常に遅い、あるいは0の場合は、ケーブルやポートの不具合、ドライバーに互換性がないなどの原因が考えられます。パソコンにUSBメモリが認識されていない状態のため、ケーブルやポートを新しいものに変える、ドライバーを更新するなどで対処しましょう。
2.USBのファイル転送速度はいくつですか?
USBメモリへのファイル転送速度は、USB2.0の場合は最大480Mbps、USB3.0は最大5Gbpsです。ただし、上記は理論値であり、実際の転送速度は理論値を下回ります。転送速度にこだわるならば、USB3.0以上に対応した製品を選びましょう。
3.USBメモリとSSDどっちがデータ転送速度が速い?
SSDの転送速度は500Mbpsから15Gbps程度まで幅広いです。PCI Express 5.0に対応したSSDであれば、理論値で最大15Gbpsの転送速度を実現できます。
SATAで接続したSSDの場合は転送速度が500Mbps程度のためUSB3.0よりも遅いです。PCI Expressに対応したSSDであれば、USBメモリよりも転送速度は速くなります。
まとめ
USBメモリの転送速度が遅い原因は、USBメモリやバージョンが古い、ファイルシステムに異常が生じているなどです。USBメモリやドライバーを最新の状態にする、フォーマットするなどの対処法により転送速度を改善できます。
USBメモリのデータが紛失した場合はTenorshare 4DDiGのようなファイル復元ソフトを利用しましょう。USBメモリのデータが消えるのは珍しくないため、定期的にバックアップするのをおすすめします。