外付けHDDを使っていると、「フォーマットしようとしてもできない」「そもそもHDDが認識されない」といったトラブルが発生することがあります。とくに初めて操作する方にとっては、原因も対処法もわからず、戸惑うかもしれません。本記事では、外付けHDDがフォーマットできない主な原因とその対処法を、初心者の方にもわかりやすく解説。あわせて、誤ってフォーマットしてしまった場合に役立つデータ復元方法についてもご紹介します。
外付けHDDがフォーマットできない原因
外付けHDDをフォーマットできない場合、いくつかの原因が考えられます。ここでは、代表的な4つのケースをご紹介します。
外付けHDDディスクが認識されていない
パソコンに接続してもHDDが表示されない場合、物理的な接続不良や電源供給の問題が原因として考えられます。この状態では、フォーマットどころか、そもそもHDD自体がパソコンに認識されていないため、何も操作ができません。
具体的な例として、USBケーブルや接続ポートの破損・劣化が挙げられます。また、USBから給電するタイプのHDDだと、電力不足で正しく動作しないケースもあります。
ファイルシステムが破損している
ファイルシステムが破損していると、外付けHDDが正しく動作せず、フォーマット操作が失敗することがあります。よくある症状として、「フォーマットする必要があります」というエラーメッセージが表示される、ファイルやフォルダが見つからない、アクセスできないといった状況が挙げられます。
誤ったフォーマット方法を行っている
フォーマットの手順や使用するツールが誤っている場合、HDDを正常に初期化できません。たとえば、管理者権限がない状態でフォーマットしようとすると、操作がブロックされることがあります。
また、エクスプローラーではドライブレターが割り当てられていないHDDや、パーティションが未作成のHDDは表示されず、フォーマットの対象として選べません。
外付けHDDが故障している
HDD本体の故障も、フォーマットできない原因の一つです。HDDから異音がする、何をしても認識されない、「ディスクの管理」ツール、デバイスマネージャでも表示されないといった場合は、物理的に損傷している可能性があります。この場合、データ復旧業者への依頼やHDDの買い替えが必要です。
外付けHDDがフォーマットできない時の対処法
ここでは、実際にHDDをフォーマットできない場合に試すべき対処法を5つご紹介します。これらの方法はWindows10と11の両方で利用可能です。
1.PCを再起動する
一時的なシステムの不具合が原因で、外付けHDDが認識されなかったり、フォーマットができなかったりすることがあります。その場合は、パソコンを再起動するだけで改善するケースもあります。
ただし、HDDに障害がある場合、何度も再起動を繰り返すと状態が悪化する可能性があります。再起動しても状況が変わらないのであれば、他の対処法を試してください。
2.外付けHDDの接続を確認・変更する
USBケーブルの断線や接触不良、ポートの不具合などが原因であれば、再接続やポートの差し替え、ケーブルの変更でフォーマットできることがあります。他のパソコンでも確認するとより確実です。
3.管理者権限でフォーマットを実行する
外付けHDDのフォーマット操作の中には、管理者権限が必要なものがあります。特に「ディスクの管理」や「DiskPart」などのツールを使う場合は、管理者としての実行が推奨されます。
現在のユーザーが管理者かどうかは、スタートメニューを右クリックし「設定」を選んだ後、「アカウント」画面の「ユーザーの情報」で確認できます。
もし管理者でない場合は、管理者アカウントでログインし直してから作業を行うのが確実です。共有パソコンを使っている場合は、パソコンの管理者に相談してください。
4.ディスクの管理からフォーマットする
「ディスクの管理」ツールは、Windows標準のHDD管理機能です。ここからなら、外付けHDDがエクスプローラーに表示されていなくても、フォーマットが行えます。
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「ディスクの管理」ツールは、Windowsメニューを右クリックし、「ディスクの管理」を選択すれば起動できます。
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該当する外付けHDDを右クリックすればフォーマットが選択可能です。これ以外にもパーティションの操作などもできます。
5.DiskPartで外付けHDDの強制フォーマットを行う
より高度な方法として、コマンドプロンプトから「DiskPart」コマンドを使う方法があります。これにより、通常の手順でフォーマットできない外付けHDDも強制的に初期化できます。
ただし、操作を誤ると無関係のドライブを削除するリスクがあるため、慎重に行ってください。「DiskPart」コマンドでフォーマットを行う手順は次の通りです。
ツールバーの検索窓に「コマンドプロンプト」と入力し、コマンドプロンプトを管理者として実行します。
コマンドプロンプトが立ち上がったら、次の操作を行います。
- 「diskpart」と入力し、Enterキーを押します
- 「list disk」と入力して、接続されているディスクの一覧を表示します
- 表示されたサイズなどから、目的の外付けHDDのディスク番号を確認します
- 「select disk 【ディスク番号】」と入力し、該当ディスクを選択します
- 「format fs=ntfs quick」と入力して、クイックフォーマットを実行します
最後の「format」コマンドの引数の意味は以下の通りです:
- fs=ntfs:フォーマット形式としてNTFS(Windows標準のファイルシステム)を指定しています。exFatでフォーマットするなら「fs=exfat」とします
- quick:クイックフォーマット(短時間で初期化)を意味します。指定しなければフルフォーマットが行われます。

Tenorshare 4DDiGで外付けHDDのデータを復元する
万が一、誤って外付けHDDをフォーマットしてしまった場合でも、データ復元ソフト「Tenorshare 4DDiG」を使用すれば、消えたデータを取り戻せる可能性があります。
「Tenorshare 4DDiG」は、たった3ステップでデータを復元でき、操作が簡単で初心者でも安心。外付けHDDを高速でスキャンし、復元可能なファイルを検出してくれます。プレビュー機能も備えているため、必要なデータだけを選んで復元可能。しかもダウンロードは無料です。
Tenorshare 4DDiG を起動し、外付けHDDをパソコンに接続し、スキャンします。
しばらく待つと、外付けHDDから消してしまったファイルが表示されます。復元前に、写真、動画、ドキュメントなどのファイルをダブルクリックすることによりプレビューが可能です。
復元したいファイルを選択し、保存場所を選択します。例えばOneDriveまたはGoogle Driveなどのクラウドディスクに保存することを検討してください。
注意:
保存パスを元の場所を選択すれば、データが上書きして復元できない恐れがあります。
まとめ
外付けHDDをフォーマットできない原因には、接続不良、ファイルシステムの破損、操作ミス、HDDの故障など、さまざまな要素が関係しています。Windows10/11のいずれでも、本記事で紹介した方法を順に試せば、多くのトラブルは解決できるはずです。
また、誤ってフォーマットしてしまった場合でも、「Tenorshare 4DDiG」を使えばデータを復元できる可能性があります。焦らず、状況に合った方法を試してみてください。
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