デジタル画像を扱う際、TIFF(Tagged Image File Format)ファイルは高品質な画像保存に優れていますが、TIFF形式は、WEB上での表示に対応していない点に注意する必要があります。ファイルサイズが大きく、多くのソフトウェアで対応していないため、より汎用性の高いJPEG形式への変換が必要になることがあります。
本記事では、WindowsとMacでTIFFファイルをJPEGに効率的に変換する方法を詳しく解説します。また、万が一TIFFファイルを紛失してしまった場合の復元方法についてもご紹介します。

TIFFファイルとは?
TIFF(Tagged Image File Format)とは、様々な符号化方式に対応した、ビットマップ形式の画像データを保存するためのファイル形式の一つです。TIFFは、画像形式のひとつです。画像ファイルの形式には「BMP」「JPEG」「PNG」など、いくつかの種類があります。TIFFは、その中のひとつです。
メリット
TIFFファイルには以下のようなメリットがあります:
- 高画質な画像保存:圧縮をかけることも可能でG4、ZIP、LZW圧縮では、圧縮前の状態に復元されるので画質の低下や劣化がおこりません
- 豊富な情報保存:様々な画像に関する情報を数多く保持でき、色の変化など細部にいたるまで再現が可能です
- 高い汎用性:さまざまなOSやアプリケーションソフトに対応されているため、汎用性の高いことも特長です
- マルチページ対応:一つの画像ファイルに複数枚の画像データを保存することができる
デメリット
一方で、以下のようなデメリットも存在します:
- ファイルサイズが大きい:TIFF形式がJPEGより多くのスペースを占有し、高解像度の写真が10メガバイト以上を占める可能性があることです
- WEB表示に非対応:TIFF形式は、WEB上での表示に対応していない点に注意する必要があります
- 互換性の問題:サイズが大きいため、一部のプリンターやキャナーでは対応できない場合があります
TIFFとJPEGの違い
TIFFとJPEGの主な違いを比較してみましょう。
- 項目
- TIFF
- JPEG
- 圧縮方式
- 可逆圧縮(ロスレス)
- 非可逆圧縮(ロッシー)
- ファイルサイズ
- 大きい(最大4GBまで)
- 小さい(平均10MB程度)
- 画質
- 高画質・劣化なし
- 圧縮により一部画質劣化
- 用途
- バックアップ・オリジナル保存
- Web掲載・メール送信
- Web表示
- 対応していない
- 対応している
- 編集適性
- 編集作業に最適
- 最終出力に最適
- 互換性
- 一部ソフトで制限あり
- ほぼ全てのソフトで対応
- 透明度
- 対応
- 対応していない
- マルチページ
- 対応
- 対応していない
用途の違い:
- TIFF:TIFFはソース画像に適しています。つまりバックアップとして保存するオリジナルファイルの形式です
- JPEG:JPEGは、クライアントにメールを送る、webサイトに写真を投稿するといった書き出し用の最終画像に適しています
Windows11/10でTIFFからJPEGに変換する方法
方法1:Windows標準ペイントを使用
Windowsに標準搭載されているフリーソフト「ペイント」を使用する最も簡単な方法です。
「スタート」→「Windowsアクセサリ」の「ペイント」を起動します
「ファイル」→「開く」でTIFFファイルを開くか、ドラッグ&ドロップします
「ファイル」→「名前を付けて保存」で「JPEG画像」を選択します
保存フォルダとファイル名を決めて「保存」をクリックします
方法2:拡張子変更による変換
極少数のTIFFをJPGに変換する場合、手作業で名前を変更しても変換できます。
変換したいファイルを右クリックし、「名前を変更」を選択します
名前の最後の拡張子「tiff」を「jpg」に変更します
Enterキーをタプしてポップアップウィンドウで「.jpgを使用」を選択、このようにしてTIFFはJPGに変換しました
MacでTIFFからJPEGに変換する方法
方法1:プレビュー(Preview)アプリを使用
Macに標準搭載されているプレビューアプリを使用する方法です。
変換する画像を選択して「プレビュー」で開きます
「プレビュー」の左バーに画像のサムネイルが表示されるので選択します
画像ファイルのサムネイルを選択したら、「別名で書き出す」をクリックします
「フォーマット」をクリックし、「JPGE」を選んで「保存」をクリックします
方法2:クイックアクション機能を使用
macOS Mojave以降で利用可能な便利な機能です。
該当のファイルを選択して左クリックし「クイックアクション」→「イメージを変換」の順番にクリックして下さい
フォーマットの部分を「JPEG」にし「JPEGに変換」をクリックすれば、形式変更が可能です
方法3:Automatorを使用(一括変換)
Automatorを使うと、複数のTIFFファイルを一括でJPEGに変換できます。
Finderで「アプリケーション」>「Automator」を開きます。
「ファイル」>「新規」を選択し、「ワークフロー」を選んで「選択」をクリックします。
左側のライブラリから「ファイルとフォルダ」を選択し、「指定されたFinder項目を取得」をワークフローにドラッグします。
変換したいTIFFファイルをこのアクションにドラッグ&ドロップします。
次に、「写真」を選択し、「イメージのタイプを変更」をワークフローにドラッグします。
「イメージのタイプ」を「JPEG」に設定します。
必要に応じて、「Finder項目をコピー」アクションを追加し、変換後のファイルの保存場所を指定します。
メニューバーの「ファイル」>「実行」をクリックすると、変換が開始されます。
消えたTIFFファイルを復元する方法
万が一TIFFファイルを誤って削除してしまった場合、専門的なデータ復元ソフトを使用することで復元できる可能性があります。
「Tenorshare 4DDiG」はTIFF、JPG/JPEG、PNGなどすべての形式の画像ファイルの復元をサポートします。また、「Delete」をクリックするか、「Shift+Delete」を押すなど、あらゆる状況で削除されたTIFFファイルの復元をサポートします。
安全なダウンロード
安全なダウンロード
Tenorshare 4DDiG を起動し、削除したTIFFファイルが存在するハードディスクやパーティションを選択し、スキャンします。
しばらく待つと、消してしまったTIFFファイルが表示されます。復元前に、画像、動画などのファイルをダブルクリックすることによりプレビューが可能です。
復元したいTIFFファイルを選択し、保存場所を選択します。例えばOneDriveまたはGoogle Driveなどのクラウドディスクに保存することを検討してください。
注意:
保存パスを元の場所を選択すれば、データが上書きして復元できない恐れがあります。
TIFFデータを開く方法
TIFFファイルが開けない場合の対処法をご紹介します。
Windows環境での開き方
- 標準フォトビューア:Windowsの標準画像ビューアでTIFFファイルを開くことができます
- Adobe Photoshop:Adobe PhotoshopCS6またはその他のバージョンを起動します。「ファイル」>「開く」をクリックします
Mac環境での開き方
- プレビューアプリ:TIFFファイルとは高品質のデータが特徴的で、Macの標準アプリ「プレビュー」を活用するのがオススメです
- 専用ビューア:TIFF画像が開けないときには、TIFFビューアをインストールしてみましょう
TIFFファイルに関するよくあるご質問
TIFFとJPEGのどちらがよいですか?
用途によって使い分けることが重要です:
- 高品質保存が必要な場合:画像ファイルを印刷する必要がある場合は、TIFF形式で保存することをお勧めします
- 一般的な用途の場合:一般的なファイル保存やオンライン通信の場合でしたら、JPEG形式で十分です
TIFFファイルは編集できますか?
画像ファイルであるTIFFには、写真や画像のデータを保存できますが、Adobe PhotoshopやIllustratorなどの編集ソフトウェアがないと、元のファイル情報の編集はできません。
まとめ
TIFFファイルからJPEGへの変換は、WindowsではペイントアプリやAdobe Photoshop、Macではプレビューアプリやクイックアクション機能を使用することで簡単に行うことができます。
高画質画像にはTIFF形式、一般的な写真画像にはJPEG、WordやExcelの文書を画面通りの見た目で保存・印刷したい場合はPDF形式、と覚えておけば良いでしょう。
もし大切なTIFFファイルが誤って削除されたり、紛失してしまったりした場合は、Tenorshare 4DDiGのような専門のデータ復元ソフトを使用することで、高確率でファイルを復元できます。ぜひお試しください。
安全なダウンロード
安全なダウンロード