【Windows】BitLocker 回復キーがわからない場合の確認方法

BitLockerとは？

BitLocker（ビットロッカー）は、Microsoftが開発したディスク暗号化技術です。ハードドライブ全体を暗号化してデータの漏洩を防ぐセキュリティ機能です。この機能により、PCが盗難や紛失にあった場合でも、第三者がデータにアクセスすることを防げます。

BitLockerが有効になると、OSの不具合やハードウェア構成の変更、サインインの失敗などによって回復キーの入力が求められることがあります。この時に正しい回復キーを入力しなければ、データへのアクセスが完全に遮断されてしまうため事前の準備が大切です。

BitLocker 回復キーの保存方法

BitLockerを有効化する際、複数の保存方法の選択肢があります：

• Microsoftアカウントへの自動保存
• USBフラッシュドライブへの保存
• 印刷またはPDFでの物理的保存
• 会社や学校の管理システムでの一括管理

これらの保存方法を理解しておくことで、緊急時の対応がスムーズになります。

BitLocker 回復キーの確認方法

BitLocker回復キーがわからない、もしくは忘れたときは、以下の6つの手法を段階的に試すことでほぼ確実に回復キーを見つけることができます。

方法1．Microsoftアカウントで回復キーを確認する

もっとも一般的で成功率の高い方法です。まずこの方法を試してください。

手順：

• 別のデバイス（スマートフォンやタブレット）からウェブブラウザを開く

• https://account.microsoft.com/devices/recoverykeyにアクセス

• BitLockerを設定した際に使用したMicrosoftアカウントでサインイン

• 回復キー画面の下部に表示される8桁のキーIDを確認

• 該当するデバイス名を特定し、48桁の回復キーをコピー

  

方法2．紙やPDFファイルで保存された回復キーを探す

BitLocker有効化時に印刷またはTXT/PDF保存を選択した場合の確認方法です。

確認場所：

• 自宅の重要書類保管場所

• PC内の「ドキュメント」フォルダ

• 「ダウンロード」フォルダ内のTXT/PDFファイル

• デスクトップ上の保存ファイル

  

検索テクニック： Windowsの検索機能で「BitLocker」「回復キー」「Recovery Key」などのキーワードで検索すると効率的です。

方法3．USBメモリに保存された回復キーを確認する

USBメモリに保存された回復キーの探索方法です。

手順：

• 利用可能な全てのUSBメモリを接続

• エクスプローラーで各USBドライブを開く

• 「BitLocker Recovery Key」で始まるファイル名のテキストファイルを検索

• ファイル内の48桁の数値を確認

方法4．会社や学校の管理者に確認する

組織のPCを使用している場合の対処法です。

確認先：

• IT部門の管理者
• システム管理担当者
• Microsoft 365管理者

企業環境では、BitLockerキーが一元管理されており、管理者がEntra ID（旧Azure AD）やMicrosoft 365管理センターから回復キーを取得できる場合があります。

方法5．BEKファイルから回復キーを検索する

ローカルコンピューター内のBEKファイルから回復キーを探す方法です。

手順：

• Windows + Eキーを押してエクスプローラーを開く

• 検索ボックスに「*.bek」を入力

• 検索完了後、見つかったBEKファイルをメモ帳で開く

• 「BitLocker Recovery Key」の後に続く48桁の数値を確認

  

この方法は、過去に手動でBEKファイルを保存していた場合に有効です。

方法6．コマンドプロンプトでBitLocker情報を確認する

管理者権限でコマンドプロンプトを使用し、BitLocker情報を取得する方法です。

手順：

• Windows + Rキーを押し、「cmd」と入力

• Ctrl + Shift + Enterで管理者として実行

• 以下のコマンドを入力：

• manage-bde -protectors -get X:（Xには対象のドライブを指定）

• 表示された情報から回復キーを確認

  

この方法はすでにWindowsにログインできている場合にのみ利用可能です。

BitLockerを強制解除する方法

BitLockerの強制解除方法を紹介します。これらの方法は管理者権限が必要で、データの損失リスクを伴います。

方法1．コントロールパネルからBitLockerを強制解除する

手順：

• Windows + Rキーを押し、「control」と入力

• 「システムとセキュリティ」をクリック

• 「BitLockerドライブ暗号化」を選択

• 「ドライブのロックを解除」をクリック

• パスワードを入力して「ロック解除」をクリック

  

方法2．「サービス」からBitLockerを強制解除する

Windows Servicesを通じてBitLockerサービスを停止する方法です。

手順：

• Windows + Rキーで「services.msc」を実行

• 「BitLocker Drive Encryption Service」を検索

• サービスを右クリックし「停止」を選択

• スタートアップの種類を「無効」に変更

  

方法3．グループポリシーエディタからBitLockerを強制解除する

Windows Pro/Enterpriseエディションで利用可能な方法です。

手順：

• Windows + Rキーで「gpedit.msc」を実行

• 「コンピューターの構成」>「管理テンプレート」>「Windows コンポーネント」>「BitLocker ドライブ暗号化」>「オペレーティング システムのドライブ」に移動

• BitLockerポリシーを「無効」に設定

• gpupdate /forceコマンドでポリシーを更新

  

方法4．コマンドプロンプトでBitLockerの強制解除コマンドを実行する

もっとも直接的なBitLockerロック解除コマンドを使用した方法です。

回復キーを使用した解除コマンド：

manage-bde -unlock X: -recoverypassword [48桁の回復キー]

手順：

• 管理者としてコマンドプロンプトを開く

• 上記のコマンドを入力してEnterキーを押す

• 「暗号化解除が開始されました」のメッセージを確認

• 処理完了まで待機（数時間かかる場合あり）

  

BitLockerで暗号化ドライブのデータを復元する方法

強制解除後にデータが失われた際には、専門的なデータ復旧ソフトの利用が効果的です。Tenorshare 4DDiGは、BitLockerで暗号化されたドライブからの高度なデータ復旧を実現します。このソフトのメリットと操作手順は次のとおりです。

4DDiGの主要な利点

• 高い復旧成功率：99%の成功率でBitLocker暗号化データを復元
• 2000種類以上のファイル形式に対応
• 無料でダウンロードしてスキャン&プレビューができる
• 直感的なインターフェースで専門知識がなくても簡単操作が可能
• HDD/SSDだけでなくUSBメモリやSDカードにも対応

• Tenorshare 4DDiG を起動し、お使いのコンピュータにbitlocker暗号化ドライブがある場合、ディスク上にロックアイコンが表示されます。ターゲットのbitlocker暗号化ドライブを選択し、「スキャン」をクリックして進みます。

  

• ドライブのロックを解除するためのパスワードを入力するよう求めるプロンプトが表示されます。その後、4DDiGは直ちに選択した暗号化されたドライブをくまなくスキャンし、失われたデータを掘り出します。ファイルビューに切り替えて、写真、ビデオ、ドキュメントルなどのファイルタイプをチェックすることもできます。

  

• 復元したいファイルを選択し、保存場所を選択します。例えばOneDriveまたはGoogle Driveなどのクラウドディスクに保存することを検討してください。

  
  注意:

  保存パスを元の場所を選択すれば、データが上書きして復元できない恐れがあります。

まとめ

BitLocker回復キーの保存方法と確認方法、BitLockerを解除する方法についてご説明しました。方法は複数存在するため、段階的にアプローチしましょう。

解除にあたってデータが失われた際は、Tenorshare 4DDiGのような専門的なデータ復元ソフトの利用を検討することをおすすめします。

適切な準備と知識があれば、緊急時でも確実に対処できます。また回復キーの複数箇所への保存を心がけ、トラブル防止につとめましょう。