近年、HDDからSSDに変える方も多いのではないでしょうか。SSDはHDDに比べ、消費電力が低く、読み書きの速度も速く、サイズもHDDに比べると小さいため、利点を感じる方が多いでしょう。一方で、ご自身のパソコンでSSDを使用したところ、パソコンが正常に認識しない悩みも聞きます。M.2 SSDが認識しない場合、どのように対応すればよいのでしょうか。Windows11及びWindows10のケースで見てみましょう。なお、パソコンはASUSのものを使用しています。

  1. パート1:M.2 SSD 「NVMe M.2」が認識されない原因
  2. パート2:M.2 SSD「NVMe M.2」が認識されない状況の対策
  3. パート3:認識されていないM.2 SSD「NVMe M.2」から重要なデータを復元
  4. パート4:まとめ

パート1:M.2 SSD「NVMe M.2」が認識されない原因

今回例として使用するのはM.2 SSD「NVMe M.2」ですが、認識されない理由はどのM.2 SSDであっても一般的には共通しているはずです。

SSDをパソコンが認識しない原因は主に以下の通りです。

  • ハードウェア周辺をサポートするBIOSが適切に設定されていない
  • M.2 SSDの接続に問題がある
  • ドライバに必要な更新がされていない
  • ハードディスクのトラブルシューティングができていない
  • ドライブレター ( 「 D: 」 など )が設定できていない

次に、BIOSとディスクの管理から認識されない問題を解決する対策を解説します。

パート2:M.2 SSD「NVMe M.2」が認識されない状況の対策

原因を見たところで、実際にどのような対策が有効なのでしょうか。いかで具体的な対処法をご紹介します。なお、コンピュータはASUSのものを使用しています。

1.BIOSで認識されない場合

方法1.M.2 SSDをBIOSで有効にする

ここではBIOSの設定をご案内しますが、まずはBIOSが最新版のものに更新されているかを確認しましょう。この確認が終わったら、以下の手順で進めてください。

  1. コンピュータの電源を入れ、「delete」を押します。この状態でEZモードに入り、接続されているHDDまたはSSDの情報を確認します。該当のSSDが表示されているか確認してください。

M.2 SSDを確認
ヒント:NVME M.2の場合、ご使用のモデルによってはHDDやSSDの情報が表示されないことがあります。その場合、M.2 NVMe SSDにOSをインストールした後、BIOSメニューにて、「Boot Device Selection」でM.2 NVMe SSDが表示されるようになります。

方法2.M.2 SSDをコンピュータに再接続する

接続を改めることによりSSDが認識されることがあります。以下の手順で再度接続してみましょう。

  1. マザーボードのSATAケーブルを接続し直します。この時、ケーブルが正しく接続しているか確認しましょう。 
  2. SSDをSATAケーブルに再接続します。電源ケーブルについても再接続します。
M.2 SSDを再接続

SATAケーブルに問題がある場合もありますので、可能であればケーブルを新しいもの変えてみましょう。

方法3. BIOSの「CSM」を有効にする

マザーボードの中にはCSM(Compatibility Supported Module)がデフォルトで無効になっているものがあります。ASUSのマザーボードでもデフォルトでこちらが無効になっている可能性がありますので、この設定を変えることでM.2 SSDが認識されるようになることがあります。

変更手順は以下の通りです。

  1. コンピュータの電源を入れ、「delete」を押します。この状態でEZモードに入ります。
  2. 続いて「F7」を押してアドバンスモードに入ります。
  3. 「Boot」の項目から「Launch CSM」をクリックし、「Launch CSM」を「Enabled」へ設定します。
  4. launch csm enabled
  5. 「F10」を押して設定を保存します。その後再起動をして作業完了です。
  6. launch csm保存

ディスクの管理で認識されない場合

方法1.M.2 SSDのドライバを更新する

SDDが認識されない原因がパソコン側である場合、「デバイスマネージャー」からデバイスドライバーが認識されているかを確認しましょう。デバイスドライバーに不具合がある場合、ドライバの更新が事態を解決することがあります。Windowsの場合は以下の手順で作業できます。

  1. タスクバーの「スタートボタン」を右クリックし、「デバイスマネージャー」を選択します。
  2. 対象のSSDを選択し、「ドライバーの更新」へ進みます。
  3. 「ドライバーを自動的に検索」のポップアップを選択すると、デバイスドライバーが自動的に更新されます。
  4. ドライバーを自動的に検索

方法2.ディスクのフォーマット

SSDをフォーマットすると改善する場合があります。Windowsでの手順は以下の通りです。

  1. スタートまたはWindowsアイコンから[コントロールパネル]、[システムとセキュリティ]へ進みます。
  2. 続いて、[管理ツール]から[コンピューターの管理]、そして[ディスクの管理]の順に選択します。
  3. フォーマットするディスクを選択し、[フォーマット]を選択します。
  4. [ファイルシステム]をクリックし、[アロケーションユニットサイズ]を入力します。併せて、[クイックフォーマットする]にチェックを入れます。最後に[OK]をクリックして完了です。
  5. アロケーションユニットサイズを入力

パート3:認識されていないM.2 SSD「NVMe M.2」から重要なデータを復元

無事M.2 SSD「NVMe M.2」を読み込めて使えたとしても、意図せずデータが削除されてしまうということがありえます。そんな時、対応できるのが専門ツール「4DDiG」です。

復元の方法は以下の通りです。

  1. 4DDiGをインストールし、起動します。

  2. ファイルの場所を選択

    ファイルの失われた場所として該当のSSDを選択し、「スタート」をクリックしファイルのスキャンを行います。 

    ファイルの場所を選択
  3. ファイルの検出

    しばらく待つと、指定した場所にあるすべてのファイルが表示されます。

    ファイルを検出
  4. ファイルのプレビューと復元

    復元するファイルを選択し,右側の「プレビュー」をクリックして,選択したファイルを表示します。その後、右下の「復元」をクリックし、保存場所を指定すると、ファイルがすぐに復元されます。

    ファイルのプレビューと復元
    注意:保存パスを元の場所を選択すれば、データが上書きして復元できない恐れがあります。

パート4:まとめ

いかがでしたでしょうか。M.2 SSD「NVMe M.2」には速さなどの面で利点がありますが、慣れていないとパソコンがSSDを認識しないときに作業に戸惑ってしまうかもしれません。お困りの時は是非こちらの記事を参照し、M.2 SSDを使いこなしてください。また、M.2 SSDを使うのであれば、予期せぬデータロスに備えて「4DDiG」についても使用を検討してみてください。

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