Windows 10やWindows 11でMBRをGPTディスクに変換したいとき、Microsoft純正ツール「mbr2gpt」を使えばデータを保持したまま変換できます。しかし、コマンド操作に慣れていないとmbr2gptエラーが出て戸惑うこともあります。この記事では、mbr2gptの使い方と注意点をわかりやすく解説し、さらにより簡単にMBRからGPTへ変換できる方法も紹介します。
Part1:mbr2gptとは?
mbr2gptの基本情報
mbr2gpt.exeは、Windows 10 Creators Update(1703)以降に搭載された公式ツールで、既存のMBRディスクをデータを保持したままGPTディスクに変換できるコマンドラインツールです。このmbrからgptへの変換は、主にWindows 11アップグレードやUEFIブート環境への移行時に利用されます。
以下にmbr2gptのメリットやデメリット、注意点をまとめているので 確認してみてください。
mbr2gptのメリット
- データを削除せずにMBRからGPTへ変換できる
- 追加ソフトのインストールが不要(Windows標準機能)
- Windows PE環境や実行中のOS上でも使用可能
- コマンド実行だけでシステムをgptディスクに変換できる
mbr2gptのデメリット
- コマンド操作に慣れていないと使いにくい
- 一部環境で「Cannot find OS partition」などのエラーが発生
- BIOSがUEFIモードに対応していないと起動できない
- ディスクレイアウトに不整合があると変換が失敗する
使用時の注意点
- 変換対象ディスクにシステムパーティションが存在することを確認する
- Windows 10/11 64bit版でのみ利用可能
- 変換後はBIOS設定をUEFIモードに変更する必要がある
- 念のため事前にデータのバックアップを推奨
Part2:mbr2gptの基本使い方
mbr2gptを使う際は、管理者権限でコマンドプロンプトを実行する必要があります。ここでは、mbr2gptの使い方と、変換後にUEFIモードで起動する方法を詳しく解説します。
1. mbr2gptを使ってMBRをGPTに変換する手順
まずwindows11/10でmbrをgptに変換する手順を説明します。
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管理者権限のコマンドプロンプトを開きます。
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最初に以下のコマンドを実行して変換可能かをチェックします。
入力コマンド:
「mbr2gpt /validate /allowFullOS」
次に以下のコマンドを入力して実際の変換を行います。 変換後はBIOS設定でブートモードを「UEFI」に切り替えて再起動してください。
入力コマンド:
「mbr2gpt /convert /allowFullOS」
2. 変換後UEFIモードで起動する方法
MBRからGPTに変換しただけでは、PCは従来の「レガシーブート(Legacy BIOS)」のままです。GPTディスクではUEFIモードでの起動が必要なため、BIOS設定を変更します。
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PCを再起動して起動中に「F2」や「Del」キーを押してBIOS画面に入ります。
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「Boot」タブをクリックして切り替えます。
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「Boot」タブにある設定で、ブートモードを「Legacy」から「UEFI」に 切り替えます。変更を保存し再起動すれば、GPT形式のディスクでUEFI起動が 有効になります。
Part3:mbr2gptより簡単に使えるMBRとGPT変換ツール
mbr2gptは強力な公式ツールですが、コマンド操作やエラー対応に不安を感じる人も多いでしょう。そんなときにおすすめなのが、4DDiG Partition Managerです。グラフィカルな操作画面で、クリック操作だけで安全にディスク形式を変換できます。
複雑なコマンド入力は不要で、初心者でも数クリックで完了できるのが最大の魅力です。エラーリスクを最小限に抑えたい場合は、mbr2gptよりもこちらの方が安心・確実といえます。
- ワンクリックでMBR⇔GPT変換が可能。複雑な操作は一切不要で、誰でも簡単にディスク形式を切り替えられます。
- データを保持したまま安全に実行できるため、大切なファイルを失う心配がありません。
- 完全日本語対応で、初心者にもわかりやすい操作画面とガイドを搭載。初めてでも安心して利用可能です。
安全なダウンロード
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コンピュータに4DDiG Partition Managerをダウンロードしてインストールします。そして、アプリケーションを起動し、左側の列で「ディスクを変換」を選択し、「MBRをGPTに変換」をクリックして続行します。
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変換するディスクを選択して、「続行」をクリックして、変換インタフェースに入ります。選択したディスクがシステムディスクの場合、プログラムはPEコンポーネントをダウンロードします。ダウンロードに成功すると、プロンプトウィンドウが表示されます。
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Windows PEでプログラムが起動したら、「MBRをGPTに変換」を選択して続行します。
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4DDiG Partition ManagerはMBRをGPTに変換しています。 ディスク変換の速度は、ディスク上のパーティションの数によって異なります。変換は成功しました!以下の手順に従ってコンピュータを起動してください。そうしないと、コンピュータが正しく起動しない場合があります。
まとめ
mbr2gptの基本情報と使い方、そしてUEFIモードでの起動手順を解説しました。mbr2gptは公式ツールとして信頼性がありますが、コマンド入力やmbr2gptのエラー処理に慣れていないと難しく感じることもあります。
本記事でご紹介した4DDiG Partition Managerを使うと、安全かつ簡単にMBRからGPTへ変換できるので難しいと感じた際は一度試してみてください。
安全なダウンロード
よくあるmbr2gptエラーと要因
ここでは、ユーザーから報告の多い代表的な5つのエラーと、それぞれの原因・対処のポイントを詳しく説明します。エラーの意味を理解しておくことで、トラブルを未然に防ぎ、スムーズにMBRからGPTへの変換を行えるようになります。
1. MBR2GPT cannot find OS partition
このようなエラーは、システムパーティションが正しく認識されていない場合に発生します。ドライブ文字が割り当てられていない、またはブート構成(BCD)が破損している可能性があります。
2. Disk layout validation failed for disk 0
こちらは、ディスクレイアウトがmbr2gptの変換条件を満たしていない場合に発生します。不要なパーティションが存在したり、空き領域の位置が不適切な場合に失敗することが多いです。
3. MBR2GPT can only be used from Windows PE…
これは、Windows PE環境でしかmbr2gptが動作しない構成のときに発生します。通常のWindows上でコマンドを実行すると拒否される場合があります。
4. Disk layout validation failed for disk 1
このエラーは、指定したディスクがシステムディスクではない場合に発生します。mbr2gptはシステムを含む起動ディスクしか変換対象として認識しません。
5. MBR2GPT validation failed
このエラーが出る場合は、検証段階でディスクの状態に不整合や破損がある場合に発生します。MBR構造が壊れている、またはシステムパーティションが不完全なことが原因です。