日常の運転を記録し、万が一の事故の時には重要な証拠を残してくれるドライブレコーダー。しかし、せっかくドラレコを導入しても、肝心なときに映像が残っていなければ役に立ちません。途切れず鮮明な映像を残し続けるには、SDカードを定期的にフォーマット(初期化)することが推奨されています。
本記事では、なぜSDカードのフォーマットが必要なのかその原理や、フォーマットのやり方、誤ってフォーマットしてしまった際のデータ復元方法について詳しく解説します。
- Part1:ドラレコで定期的なSDカードのフォーマットが必要な理由
- Part2:ドライブレコーダーのSDカードのフォーマットの仕方
- Part3:間違ってフォーマットしたドライブレコーダーのSDカードから映像を復元する方法
- Part4:ドライブレコーダーのSDカードのフォーマットに関するよくあるご質問
ドラレコで定期的なSDカードのフォーマットが必要な理由
ドライブレコーダーのSDカードは、一般的に定期的なフォーマットが必要とされています。その理由は次の通りです。
ドライブレコーダーではSDカードに動画のデータを常に書き込み続けています。また、ドライブレコーダーは、書き込みと同時に古くなったデータの消去も行います。
頻繁に書き込みと消去があると、SDカードの中でデータが分割されたり、不要なデータが残ってしまったりすることがあります。その状態が進むとデータの読み書きが正常に行われずエラーが発生しやすくなります。
イメージとしては、出し入れの多い倉庫では整理整頓が追いつかず、荷物の出し入れに時間がかかるようになる、という状況に似ています。
倉庫を整理するように、データを整理してもその状態を解消できるのですが、そのためにはデータの読み書きを何度も行わなければなりません。しかし、SDカードの寿命は書き込み回数が多いと短くなってしまいます。それなら、中身を全て消し初期化した方が合理的、というのがフォーマットが必要とされる原理です。
よって、一般的にドライブレコーダーのSDカードは、2週間~1カ月に1回程度のフォーマットが推奨されています。
ドライブレコーダーのSDカードのフォーマットの仕方
ドライブレコーダーには、通常はSDカードをフォーマットする機能が搭載されています。フォーマットしたいSDカードを入れた状態でドライブレコーダーの電源を入れ、設定関連のメニューからフォーマットを選ぶのが一般的な方法です。詳しいフォーマットのやり方は、ドライブレコーダーの機種によって異なります。そのため、フォーマットするときには付属のマニュアルを参照するのが確実です。
また、ドライブレコーダーのSDカードは、カードリーダーが付属したパソコンで、一般的なSDカードと同じようにフォーマットできます。フォーマット形式としてはFATやFAT32がよく使われるので、マニュアルで確認しておきましょう。ただし、SDカード初期化用のソフトが配布されているドラレコについては、そのソフトを使って初期化することをおすすめします。
ほかに業務用のドライブレコーダーでは、複数のドライブレコーダーのSDカードを外部からネットワーク経由でフォーマットできる場合もあります。多くのドラレコのSDカードを一括で初期化するときに便利な機能です。
間違ってフォーマットしたドライブレコーダーのSDカードから映像を復元する方法
ドライブレコーダーのSDカードは定期的なフォーマットが推奨されています。しかし、フォーマットするとSDカードに保存していた映像などは全て消えてしまいます。そのため、フォーマットする前に重要なデータはバックアップしておきましょう。
とはいえ、たびたびフォーマットしていると間違って必要な映像を消してしまうこともあるかもしれません。その場合でも、データ復元ソフトを利用すれば映像の復元が可能です。ここでは実際に「Tenorshare 4DDiG」を使用した復元方法を紹介します。
「Tenorshare 4DDiG」はフォーマットしてしまったSDカードなどからファイルを復元するおすすめの定番ソフトです。初心者にも一目でわかるインターフェースで使いやすく、大容量のSDカードも素早くスキャンして目当てのファイルを復元できます。さらに無料でダウンロード可能です。
- ドライブレコーダーのSDカードをスキャン:
Tenorshare 4DDiGを起動して、ドライブレコーダーのSDカードをパソコンに接続し、「SDカード」を選択し、「スキャン」をクリックしてスキャンが開始します。
- SDカードのファイルをプレビュー:
しばらく待つと、指定したSDカードにあるすべてのファイルが表示されます。復元前にプレビュー機能を提供します。写真、ビデオ、ムービー、オーディオ、音楽、ドキュメントなど、さまざまなファイルをプレビューできます。
- SDカードのファイルを復元:
右下の「復元」をクリックし、復元したファイルの保存場所を選択し、例えばOneDriveまたはGoogle Driveなどのクラウドディスクに保存することを検討してください。
注意:保存パスを元の場所を選択すれば、データが上書きして復元できない恐れがあります。
ドライブレコーダーのSDカードのフォーマットに関するよくあるご質問
ここではドライブレコーダーのSDカードをフォーマットする上で、よくある疑問に対する回答をご紹介します。
質問1.ドライブレコーダーのSDカードをフォーマットしないとどうなる?
定期的にフォーマットしない場合、SDカードの性能が低下し、SDカードにエラーが発生したり、データが破損したりすることがあります。これにより、映像が正しく記録されず、飛び飛びになったり、そもそも保存されなかったりといったことが起こりやすくなります。また、SDカードの寿命が短くなる可能性もあります。
質問2.SDカードのフォーマットにかかる時間は?
SDカードのフォーマットにかかる時間は、一般的には数秒から十数分程度です。ただし、カードの容量やフォーマットに使用しているドライブレコーダー、パソコンにより実際の時間は変わります。また、容量が大きくなればなるほど、フォーマットにかかる時間も長くなります。
結論
ドライブレコーダーのSDカードをフォーマットする重要性やその理由、フォーマット方法などをご紹介しました。SDカードのフォーマットは、エラーを防止し、いつでも鮮明な映像を残すために重要な作業です。なるべく定期的に行うようにしましょう。
ただし、フォーマットするとSDカードに保存した映像は消えてしまいます。重要な映像があるならバックアップしてから作業してください。誤ってSDカードをフォーマットしてしまったとしても、「Tenorshare 4DDiG」のような信頼性の高いデータ復元ソフトを利用するとデータを取り戻せる場合があります。万が一のときのために、ぜひおぼえておきましょう。