USBメモリには個人情報や業務資料など、機密性の高いデータが保存されていることがあります。不要になったUSBメモリを廃棄したり他人に譲渡する際、単にファイルを削除しただけでは安全とは言えません。
本記事では、USBメモリのデータを復元不可能な状態にする「完全消去」の方法について、WindowsとMac両方の環境で詳しく解説します。
Part1:なぜUSBメモリのデータを「完全消去」する必要があるのか
通常のファイル削除やクイックフォーマットでは、ファイルの実体は物理的に削除されず、ディスク上に残り続けます。これらの操作は、ファイルシステム上の管理情報を削除しているだけで、実際のデータ本体はUSBメモリ内に存在したままなのです。そのためデータ復元ソフトを使用すれば、削除したはずのファイルを簡単に復元できてしまいます。
とくにUSBメモリを廃棄する場合や他人に譲渡する際には、個人情報や機密データが第三者の手に渡るリスクがあります。情報漏洩を防ぐためには、データを物理的に上書きして復元不可能な状態にする「完全消去」が必要不可欠です。
Part2:WindowsでUSBメモリのデータを完全消去する方法
WindowsでUSBメモリのデータを安全に削除するには、いくつかの方法があります。
方法1.4DDiG Partition Managerを使ってUSBメモリのデータを消去
4DDiG Partition Managerは、信頼性の高いデータ消去ソフトです。USBメモリのデータを簡単かつ安全に完全消去することができます。
専門知識がなくても直感的なインターフェースで操作でき、USBメモリだけでなく外付けハードドライブやパーティションの消去にも対応しています。わずか数ステップでUSBメモリ上のすべてのデータを完全に上書きし、復元ソフトでも読み取れない状態にします。
安全性と効率性を両立した、USBメモリデータ消去の最適なソリューションと言えるでしょう。
操作手順は次のとおり、とても簡単です。
安全なダウンロード
4DDiG Partition Managerをインストールして起動します。外付けハードドライブのパーティションを消去する必要がある場合は、コンピュータに接続してください。左のナビゲーションバーから「ツールボックス」を選択し、「データ消去」をクリックして進めてください。
削除するディスクまたはパーティションを選択し、「次に」ボタンをクリックしてください。
削除するディスクまたはパーティションを正しく選択したことを確認したら、「はい」ボタンをクリックして続行してください。
ディスクデータの消去には時間がかかりますので、しばらくお待ちください。ディスクの損傷を防ぐため、ディスクの抜き取りやプログラムの終了は避けてください。ディスクデータの消去が成功したら、「完了」ボタンをクリックしてください。
方法2.コマンドプロンプトを使ってUSBメモリのデータを削除する
Windowsの標準機能であるコマンドプロンプトを使って、USBメモリのデータを完全削除することも可能です。
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USBメモリをパソコンに接続。他の外付けHDDやUSBメモリがある場合は、誤操作を防ぐため事前に取り外しておくことをおすすめします。
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検索欄に「cmd」と入力し、表示された「コマンドプロンプト」の「管理者として実行」を選択。
「diskpart」と入力してEnterキーを押します。
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「list disk」と入力してEnterキーを押すと、コンピューターに接続されているディスクの一覧が表示されます。USBメモリの容量やサイズを確認して、対象となるディスク番号を特定してください。
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「select disk n」と入力します(nはUSBメモリのディスク番号に置き換えてください)。たとえば、ディスク番号が2の場合は「select disk 2」と入力します。
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「clean all」コマンドを入力してEnterキーを押すと、USBメモリのパーティション情報とデータがすべて削除され、全セクタがゼロで上書きされます。
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処理が完了したら、「exit」と入力してdiskpartツールを終了します。
コマンド操作に不慣れな方は、誤って別のディスクを選択しないよう十分注意が必要です。
Part3:MacでUSBメモリのデータを完全消去する手順
MacでUSBメモリのデータを完全消去するには、標準搭載のディスクユーティリティを使用します。
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USBメモリをMacに接続。不要なUSBデバイスがある場合は、誤操作を防ぐため取り外しておきましょう。
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Finderから「アプリケーション」>「ユーティリティ」>「ディスクユーティリティ」を開きます。
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左サイドバーに表示されているデバイスの一覧から、消去したいUSBメモリを選択。
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上部のツールバーにある「消去」ボタンをクリック。確認ダイアログが表示され、「USBメモリを消去しますか?」というメッセージが表示されます。
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USBメモリの名前とフォーマット形式を設定。フォーマット形式は以下から選択できます:
Mac OS 拡張(ジャーナリング):Mac専用で使用する場合
MS-DOS(FAT):WindowsとMacの両方で使用する場合
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exFAT:大容量ファイルを扱う場合や互換性を重視する場合
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設定が完了したら、「消去」ボタンをクリック。処理が開始され、USBメモリ内のすべてのデータが削除されます。
「完了」と表示されたら、データの消去が完了です。
まとめ
本記事では、WindowsとMacでUSBメモリのデータを完全削除する方法を紹介しました。
Windowsではコマンドプロンプトなどでの削除も可能ですが、より簡単な方法として4DDiG Partition Managerをおすすめします。Macではディスクユーティリティを使用することでデータの完全消去が可能です。
安全なダウンロード
よくある質問
USBメモリのデータ消去に関して、よくある質問と回答をまとめました。
1.USBメモリのデータを完全に消去するにはどうすればいいですか?
単純な削除やフォーマットではなく、データを物理的に上書きする必要があります。Windowsではコマンドプロンプトのdiskpartコマンドや4DDiG Partition Managerを、Macではディスクユーティリティの消去機能を使い、複数回上書きすることでデータ完全削除が可能です。
2.USBメモリのデータ消去ができるフリーソフトは?
4DDiG Partition ManagerとWindows標準のdiskpartコマンドやcipherコマンドも追加ソフトなしで使用できる無料の方法です。
3.USBメモリの正しい抜き方は?
USBメモリを安全に取り外すには、Windowsではタスクバー右下の「ハードウェアを安全に取り外す」アイコンをクリックし、対象のUSBメモリを選択して「取り外し」を実行します。Macでは、FinderのサイドバーでUSBメモリの横にある取り出しアイコンをクリックするか、USBメモリのアイコンをゴミ箱にドラッグします。
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